今週の円谷劇場


今回から怪奇大作戦がスタート。

ウルトラQ 13話「ガラダマ」

隕石怪獣ガラモン登場。
謎の侵略者がチルソナイトと呼ばれる特殊金属でできたカプセルに乗せ、送り込んできた怪獣です。
今回は明らかにされませんでしたが、遊星人と呼ばれるこの侵略者の正体については周知の通り。

ガラモンは先に司令を伝えるため送り込まれた電子頭脳に誘導され、東京に向かおうとしていました。
この電子頭脳もチルソナイト製の外殻で覆われており、生半可なことでは破壊できません。
コントロールを外付けにした理由は不明ですが、チルソナイトは電波を通す物質ということですね。
しかも、電子頭脳が発する謎の極超短波は妨害電波にもなるようなのです。

隕石が落ちたのは弓ヶ谷。
谷では隕石のことを昔からガラダマと呼んでいたので、そのままこの名前が採用されました。
落ちたのがダムだったのは、落下の衝撃を多少なりとも緩和する狙いがあったのでしょうか。
それでも余波は強烈で、ダムの水がほぼ丸ごと溢れ出すほど。このとき、小舟が吹っ飛ばされています。
女性客ふたりは奇跡的に助かりましたが、外にいた船頭はアウトでした。お気の毒に。

ガラダマから現れたガラモンは指令に従い、ダムを破壊して東京へ向かおうとします。
この過程で女性客を救助していた万城目たちを襲ってましたが、微妙に目に入ってない感じでした。
東京に行っての活動以外は、命令としてあまり優先度が高くないのでしょうか。
または「向こう」からあまり正確なモニタリングができないのでしょうかね。

この大事件はしかし、唐突な幕切れを迎えます。
由利子の提案で電子頭脳に電波遮断壁がかけられ、ガラモンを行動不能にすることに成功したのです。
口から体液らしきものを流して倒れるガラモンをバックに、物語もいきなり幕を閉じました。
案外チョロい指令電波です。

こうして当面の危機は去ったわけですが、ガラモンそのものは現場に残されたまま。
遊星人たちの新たな挑戦を匂わせる引きでした。そして、そのときは存外に早くやってくるのです。



怪奇大作戦 1話「壁ぬけ男」

現代に跋扈するいかなる科学犯罪であろうとも暴き出し、立ち向かう特殊捜査チーム、SRI(科学捜査研究所)。
彼らの活躍をホラー、SF、ミステリーと様々に描き出した傑作です。

今回はその記念すべき第1話。異様にリキの入ったロゴが印象的すぎます。
タイトル通り、壁を抜けて逃走する怪盗・キングアラジンが物語の中心人物。
どこらへんがアラジンなのか全くわからない奇妙な扮装ですが、その不気味さは特筆もの。
異常な柔軟さで体を折り畳み、そのまま壁を抜けてゆく場面はいろんな意味でゾーッとさせられます。

なんとも説明のつかないこの逃走術に、警察はお手上げ。
そこでSRIにも話が持ち込まれるわけですが、なかなかその実体がつかめません。
壁よりも分子構造が小さければ抜けられると三沢が言ってましたが、人間にそんなことはできません。
このへんのやり取りで、SRIメンバーの性格や得意分野がさらっと紹介されてる感じです。

果たして、壁ぬけは巧妙なトリックでした。一種の光学迷彩です。
かつて奇跡の男と呼ばれながらも、ショーの失敗で転落の一途を辿ったあげくに発狂した奇術師、
一鉄斉春光がキングアラジンの正体でした。人々を驚かせようという、奇術師の持って生まれたサガ。
彼はいまやそれのみに心を支配され、物事の善悪すら判断できなくなっていました。

SRIの頭脳、牧が開発したスペクトル破壊器にトリックを破られた春光でしたが、なおも逃走。
幻の喝采に憑かれるまま潜水箱の中に入り、水底50mからの箱抜けマジックに挑みます。
それは、かつて春光が失敗し転落の原因となったマジックでした。
しかし、春光が潜水箱から出てくることはもう二度となかったのです。箱は水圧に潰れ、沈んでいきました。

狂った春光をずっと支えてきた奥さんのアンニュイな雰囲気も、たいへん心に残る一篇です。
ひょっとしたら奥さんもちょっと狂っていたのかもしれないですが、何もかも受け入れていただけなのかも。

しかし光学迷彩マントで壁抜けはわかるとして、床抜けはどーやって演出したんでしょうね?
何はともあれ、そこにもちゃんとしたトリックはあるのでしょう。春光は紛れもない天才といえます。
そんな人でさえ一度の失敗で転落し、危険なトリックショーで命を落とす。
刺激を求め続け、期待に応えられなければ叩き落とす大衆もまた、キングアラジンを生んだ遠因なのでしょう。

なんだか江戸川乱歩っぽいなと思ったら、実際に二十面相の名前も出てきました。
監督としても、キングアラジンは二十面相を意識しているとのことです。なんか納得。
プロフィール

大山シュウ

Author:大山シュウ
更新記録や徒然、雑多感想などよしなに上げていきます。

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