今週のヒーロータイムT

ウルトラマンタロウ 最終話「さらばタロウよ! ウルトラの母よ!」

海獣サメクジラとバルキー星人が登場。今年最後の円谷劇場にして、最終話です。
サメクジラは名前と肩書き通りの巨大海棲怪獣で、鋭い角はタンカーすらも沈めてしまいます。
恐らくはバルキー星の怪獣なのでしょう。してみると、地球とかの星の環境はよく似ているのかも。

バルキー星人は「ウルトラマンメビウス」や「ギンガ」にも登場したので知名度はわりと高い星人ですが、
サメクジラを使って船舶を襲わせたりタロウを挟み撃ちにしようとしたり、かなわないと見て一度逃げたりと
この時点でセコさが見て取れます。ZATの好フォローもあり、本来ならタロウの敵ではないでしょう。

しかし、このお話のポイントはそこではありません。
船長をやっている健一の父、白鳥船長をはじめ多くの人々がサメクジラに襲われて亡くなってしまうのを受け、
たとえウルトラマンであっても救えない命があるという重い命題が投げかけられています。
そしていざという時、もしもウルトラマンが来なかったらどうやって戦うのかということも。

守ってくれなかったとウルトラマンを責めるのは、実は彼らに甘えているという裏返し。
悲しみにくれる健一にそのことを教えるため、光太郎は自らバッジをウルトラの母に返して人間になります。
一部始終を見ていたバルキー星人がこれ幸いと襲いかかりますが、光太郎は知恵と勇気でこれを見事返り討ち。

その後は健一やZATの面々とも別れ、人間としてさらに大きくなるためにいずこかへ去っていきました。
後にはウルトラの星に戻りますが、教官にまで抜擢されたのは地球での経験を買われてのことと想像がつきます。
彼の弟子が数十年後、地球人と手を結んでそれぞれだけでは敵わない相手へ立ち向かっていったのはまた別の話。

にしても、変身もできない光太郎にやられたバルキーはいい面の皮でした。
それも、まんまと誘い出されたあげくにうっかり石油タンクを蹴っ飛ばし、重油まみれになっちまったところを
ZATガンで狙い撃たれて炎上という実に情けない死に様を晒すオマケ付きです。
バルキー星人のやられ役人生は、まさしくここから始まったのですね。

ZATは今回どちらかといえば脇を固める役どころでしたが、そのかわり特に潰滅などはしていません。
また上に書いた通り、タロウを後ろから襲おうとするバルキー星人を攻撃してフォローするなど活躍しています。
彼らの頼もしさもまた、この最終話の命題に強く関わっていると言えましょう。

最終話ですから、ちゃんと朝比奈隊長も出ます。光太郎に任務よりも白鳥家を優先させるなど、粋な計らいも。
別れの場面でもしっかりと存在感を維持していたので、要所要所できっちり印象を残す隊長でした。
ZATがこの後どうなったのかはわかっていませんが、自然解体と考えるのが妥当かもしれません。

不条理と不可解と破天荒が時折群れをなしてやってくる作品でしたが、一年間なんだかんだで楽しめました。
アクション重視、SF、寓話的、ホラーと話ごとのバリエーションも豊富で、娯楽性は非常に高いです。
子供人気がすごく高かったというのも頷けますね。その意味においては間違いなく成功作でしょう。

さて、次回からはなんと一時間枠になるそうです。しかも新旧ウルトラQの二本立て。
いい機会ですから、「今週の円谷劇場」に改題するとしますか。
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大山シュウ

Author:大山シュウ
更新記録や徒然、雑多感想などよしなに上げていきます。

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