今週のヒーロータイムU

ウルトラマン 15話「恐怖の宇宙線」

二次元怪獣ガヴァドン登場。
ムシバという、割に悲惨な渾名を持ちつつも友達と元気に遊んでいる少年が、持ち前の想像力と
級友からの助力を活かして描いた落書きが謎の宇宙線を浴び、実体化した怪獣です。

最初に現れたAタイプは蛹かプラナリアのような、独特ながら見るからに弱そうな姿でした。
ところが見かけによらずタフで、防衛隊がいくら攻撃しても平気な顔をしているんですね。
やがて、ガヴァドンは夕陽とともに姿を消してしまいます。文字通り、スウッと消えるように。
まるで、遊び疲れて家に帰ってゆく子供たちのように。

調査の結果、宇宙線が二次元の存在を実体化できるのは太陽光線の作用ということがわかります。
つまり夜の間は活動するどころか、実体を持つことすらできないということになります。
イデはその間に問題の落書きを消してしまっては? と提案しますが、他の隊員が難色を示しました。
落書きの始末は科特隊の仕事じゃない、ということみたいです。まあ、確かにそうですが……

そうこうしている間に、はしゃいだ子供たちが描き直したガヴァドンBタイプが実体化しました。
今度はいかにも怪獣らしいフォルムになりましたが、どこかユーモラスな風貌は変わらず。
暴れることもほとんどなく、攻撃されないかぎりはAタイプと同様に寝てばっかりいます。
ただ実体化しただけで、具体的な能力や生態がハッキリ設定されてないせいなのでしょうか?

しかしながら、ただ寝ているだけで首都圏の機能が麻痺してしまうことがわかりました。
要するに、いつ暴れないとも限らぬ巨大怪獣がいる土地には誰も住みたがらないというわけです。
実際、ガヴァドンの周りからはほとんどの人が疎開同然に姿を消してしまっていました。

やむなく攻撃をはじめた科特隊と防衛隊。ムシバたちはこれを止めようと立ちはだかります。
子供たちを保護しようとした拍子にハヤタが滑って転んで水路に落っこち、溺れかけて変身。
いささか情けない登場を遂げたウルトラマンにより、ガヴァドンは七夕の夜に現れる星となりました。

前回に続き、実相寺昭雄氏が監督をつとめた一篇です。
少年の想像力が描き出した落書きが宇宙線の力で怪獣として現れ、最後にはその宇宙に姿を消して
太古の人々の想像力が生んだ星座のひとつになるという、ロマン溢れる流れ。

今回の主役は、ムシバを筆頭とした子供たちです。
子役中心のお話は本来あまり肌に合わない方なのですが、今回はさすがに別格という気がします。
思わず「デジモンテイマーズ」までも思い出してしまいました。
そのテイマーズでシリーズ構成をやってた小中さんがウルトラマンも書いているというのは、
なるほどと思わされる事実ですね。

ところで事件の原因となった宇宙線ですが、次にいつ地球へ降り注ぐかわからないままです。
もし、もっと恐ろしい怪獣として実体化してしまったら。なのに、人類には防ぐすべがないのです。
世界中の子供に落書きをやめさせることなど、とうてい不可能なことなのですから。
そんなふうに、ちょっと怖いオチがついているお話でもありました。
プロフィール

大山シュウ

Author:大山シュウ
更新記録や徒然、雑多感想などよしなに上げていきます。

pixiv
最新記事
最新コメント
Twitter
月別アーカイブ
カテゴリ
最新トラックバック
検索フォーム
リンク
QRコード
QRコード