今週のヒーロータイムFire

ファイヤーマン 29話「射つな! 怪獣だって友達だ」

宇宙怪獣スペーグス登場。ファイヤーマン後半には珍しく、悪意の怪獣ではありません。
名の通り地球の生物ではありませんが、億年単位の昔になんらかの原因で宇宙船が墜落、
そこに乗り合わせていた怪獣が長い時間をかけて成長したものと思われます。
図体は怪獣といえるぐらいでかいのですが、地球外原生動物のようなものでしょう。

今回はこの怪獣というものと動物の曖昧な定義に切り込んだお話であり、珍しく海野隊長メインでもあります。
隊長は、SAFに憧れ怪獣をカッコよく倒したいと志願した少年にネズミの世話をさせ、命の大切さを教えました。
ある日、そのネズミが丸ごといなくなります。スペーグスの子供であるスペーグスJr.の仕業でした。
親とはぐれたのでしょうか、どこからか迷い出たものが腹を空かせて平らげたのでした。

少年は激怒しますが、隊長はそんな彼を諌めます。スペーグスJr.とて悪意があってやったわけではなく、
生きるためにネズミを食ったのであると。何より、抵抗の術を持たぬものを一方的に攻撃してはいけないと。
水鉄砲とはいえ、怪獣に見立てた犬を子供たち大勢で追いかけ回した冒頭のシーンがオーバーラップする場面です。
正当な理由なしに何かを攻撃するとき、いかなる力もただの暴力に変わるのです。

しかし、スペーグス親子を憎む者は他にもいました。
スペーグスの親が地上に出たとき、その巨体で偶然破壊されてしまった工場。その従業員たちです。
少なからぬ仲間を失った彼らの言い分は一見もっともなものですが、スペーグスJr.には何の関係もありません。
そもそも、凶暴性の発露によって起きた結果というわけではないのです。

それでも収まりのつかない従業員らは、スペーグスJr.を保護しようとしたS.A.Fと揉み合いになります。
結果、なかば誤射に近い形でスペーグスJr.に猟銃が炸裂。彼はあえなく命を失ってしまいます。
大人になれば人間をも寄せ付けぬ巨躯と分厚い皮膚を手に入れるのですが、今は人間の子供程度の大きさ。
体の強度もそれに見合った程度しかないのでしょう、意外と簡単に死んでしまうようですね。

かくて、子供が殺されたことを知ったスペーグスは人類を敵と認識。怒りを露にして暴れはじめます。
やり切れない話ですが、こうなっては放置できません。数多くの罪もない人々が死ぬことになります。
人間だけではなく、数えきれないほどの動物や自然も犠牲になるでしょう。ファイヤーマンの登場です。
口からの強力なガスと怒りにまかせた猛攻に苦戦するものの、最後は二段技で勝利を収めるのでした。

雨の中、スペーグスJr.の墓を見舞う少年。
苦い体験とともに彼は数多くのことを学び、またこれからも学んでゆくのでしょう。
ちょっと「帰りマン」を思い出すビターな一編でした。そういえば、前半はこういうラストが多かったっけ。
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大山シュウ

Author:大山シュウ
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