デジモンアドベンチャーtri. 第六章「ぼくらの未来」

★あらすじ

オファニモン・フォールダウンモードとメイクーモンが融合して生まれた存在、オルディネモン。
放置しておけば、現実世界はデジタルワールドに飲み込まれてしまいます。
これを阻止するため、ヤマトたちは太一の安否を受け入れる暇もなく現実世界へ舞い戻ることに。

が、オルディネモンの力はあまりに強大。緒戦では全く歯が立ちませんでした。
そこへハックモンが現れ、最終作戦として現実世界のリブートが断行されると宣言。
デジタル機器の全てを一度リセットするというわけです。それは未曾有のパニックと同義でした。
いまやデジタル機器無しにして、人間社会は成り立たないのです。

なんとかしようと光子郎が打開策を探す一方、街からオルディネモンを引き離そうと試みがなされます。
そのさなか、ヒカリのもとにオルディネモンの中のテイルモンからメッセージが届きました。
全ての光はメイクーモンの中に。そのヒントを聞き、光子郎の頭に閃くものが……

なんと、オルディネモンの中には全てのデジモンの記憶が封じ込まれていたのです。
唯一ロックが掛けられていたメイクーモンの記憶を開けることができれば、この全てが解放されるはず。
カギは芽心が握っていました。メイクーモンとの思い出の中、最初に教えた言葉──

遂に開かれた全ての記憶。多くのデジモンが正気を取り戻し、デジタルワールドに戻ってゆきます。
ジエスモンが力添えへ転じたこともあり、テイルモンもまた脱出に成功。リブートも阻止されます。
しかし今度は、残されたオルディネモンの体をイグドラシルが利用しはじめました。
こうなっては、もはやオルディネモンを──メイクーモンを倒すしかない。
この土壇場で、西島先生の体を張ったフォローで事なきを得ていた太一もまた駆けつけます。

覚悟を決め、最後の戦いに臨む子供たち。
死闘のさなか、芽心のデジヴァイスをトリガーにオメガモンへ新たな力が。
その名はオメガモンマーシフルモード。圧倒的な力でオルディネモンを葬り去ります。
かくて芽心とメイクーモンは別れることになりましたが、せめてもの笑顔がそこにありました。

戦い終わって、イグドラシルはホメオスタシスにより強制シャットダウンされます。
太一とともに脱出していた大輔、賢、京、伊織は昏睡状態でしたが、順調に回復中。
故郷に帰った芽心に、太一たちはこれからも変わらず仲間であることを伝えるのでした。
 
 
 
★全体印象

第6章です。
衝撃のプロジェクト発表から3年半と少し、ついにこれで最終章。
長丁場のようでいて、あっという間にここまで来てしまった感覚ではあります。

さて締めに入っている=お話が動いてるので、それだけでも最悪に等しかった5章よりマシなのですが
あくまでも相対的な話で、やっぱり色々と目についてしまうところだらけでした。
ユルいシーンを入れて緩急をつけるのは必要なことですけど、本作はその辺が特にヘタですし。

大筋自体はオルディネモンをなんとかして皆の記憶も戻ったぜ、という妙にシンプルすぎる構造。
それもそのはずで、ほっぽり出された案件が複数存在するのです。

まずは姫川さん。なんと出番なし
5章でダゴモンの海にダイブしていったっきりです。構成の上では本当に用無しだった模様。
バクモンに至っては四章以降、回想シーンにしか出てません。せっかく石原夏織さんがアテてたのに…

続いてはアルファモン。これまた出番なし
終始完全に無言で、イグドラシルの使いということ以外最後まで何もわからないままでした。
そもそもコイツがあのポンコツ冷蔵庫の犬に甘んじてる時点で噴飯ものですが申し開きなども当然なし。

そんでもって、謎の男もやりたい放題のあげくに帰宅
見てて、あまりのことにアゴが外れそうになりました。こんなのってアリなの?
なんでメイクーモンだけボコられて、こいつはろくに殴られもせずに帰らせてもらえるんだ…
こんなの絶対おかしいよ… あんまりだよ……

…まさかとは思うけど、このへんの要素って「新プロジェクト」のために温存したの…? 勘弁して。
そして02組…は、もういいか。ずいぶん前から諦めてましたから。
徹頭徹尾、triからハブられたという事実の裏づけのためだけに出てきた方々でした。

他にもまだまだあるとは思いますが、大きいのはここらあたり。
これらの要素が重なり、尺稼ぎみたいな変にダラダラしたシーンが多くて最終章なのに緊張感不足でした。
戦闘自体は多いけど、何やってるのかわからない場面ばかりで頭にあんまり残りません。
バトルが夜間に行われているせいで、よけいこの傾向が強まってしまっています。一章はまだ良かったのに…
自衛隊?の戦闘カットがやけに多い割に全く意味がないのも個人的にはマイナス点です。

他にも西島先生とかいろいろ言いたいことはあるけど、個別へ移る前にもう一度だけ。
みんな、レオモンのことも少しは思い出してあげてね……
今度は現実世界で死んだんだけど、まさか生き返れないなんてことはないよな…?
でもウィザーモン……
 
 
 
★キャラなど個別印象
 
 
・太一

 出番は中盤以降。
 あれだけ派手に生死不明化しましたが、当然のように生きておりました。無傷で
 修羅場乗り越えてきたアピールすら無しって、誰がそこまで茶番にしろって言いました。茶番だけど。

 ただし、この件は生死不明の形で仲間たちから引き離し「別のこと」を体験させる狙いがあったようです。
 西島先生の「死」を通して「どんなに辛くても決断を下さないといけない時がある」という事実を。

 これにより、太一はよりハッキリと「メイクーモンを倒さねばならないなら、たとえ恨みを買ってでも倒す」
 という態度を明確化させてゆくことになります。すなわちそれは「大人」になること……みたいですね。
 選ばれし子供ではなく「デジモンと共に戦う一人の男」になったと。

 …とまあ、言いたいことはわかったんですが。
 誰かの死を引き換えに決断力を身につけてゆく過程は、ダークマスターズ編でもうやってるんですよね。
 パートナーを想うのなら力づくでも止めなければならない、というのも02でやってる

 他ならぬ彼自身がスカルグレイモンを暴走させた他、アグモンがイービルリングで操られたりしてるわけで。
 なのに、今さらもう一回それをやられても……
 そもそも、西島先生関連の状況は完全に押し付けられたものじゃないですか。

 自分で書いといてなんですが、これには反論が成り立ちます。
 上に挙げたケースでは、「近しい人間」を犠牲とせねばならないほどの状況はありませんでした。
 また、アグモンが暴走したり操られたりしたときも結局は一過性だったり勝利条件があったりで、なんとかなってます。
 今回の場合は「子供のときのように何とかできない事態は必ず起こり、その時どうするか」ってことなのかも。
 あと、triから入った人にとっては一応「繰り返し」ではない、ってことも頭に入れとく必要はありますね。

 しかし、これは個人的な見解になるのですけど「太一が大人になる過程」って本当に需要あんのかなぁ、と思っています。
 02の時で既にああだったから、むしろやはり「精神的にはとっくに大人になってる太一」が見たかったかもしれません。
 無印の時ほどのバイタリティは無いかもしれないけど、ままならぬ現実を前にしても冷静に、達観もしすぎずに構える彼が。

 無論うまく魅せてくれたなら「こういうのを描くのは確かにアリだな」と思えたことでしょうけど。
 よりによって「仲間殺し」で描くのってどうなのよ、なわけで。なぜよりによってソレなんです。
 というか、なんだってまた「メイクーモンを殺る」という以外の選択肢だけをこうも執拗に潰すんですか。
 なんでそこだけ布石打ちまくってるんですか。そりゃまあ、やりたいのがそれだからなんでしょうけど……

 またまた個人的な話になりますけど「お前はそのままでいろ、恨んでくれていい」なんてヒカリに言う太一は見たくなかった。
 「子供も大人も関係あるか、オレたちが本当に掴み取りたい未来はそっちじゃねえだろ!」と足掻く太一の方が見たかった。
 このセリフ、まるでtriに納得できなくて暴れてる私自身みたいだな…… ちょっと反省。
 
 
 
・ヤマト

 終盤まで、太一の代わりにリーダーをつとめていた人。
 でもデジタルワールドを出る際は太一の安否を確かめたくて後ろ髪を引かれまくっており、空に見透かされたりしてます。
 もちろん、そこをグッと堪えて現状対処に目を向け直すあたりは「大人になった」アピールなのでしょうけど。
 実感がないとはいえ演出が淡白すぎて、リーダーを失ったにしては皆平気すぎるように見えちゃってますが。

 ガブモンをはじめ、周囲にはリーダー代理として盛り立てられていて、本人もなんとかこれに応えようとは思ってたようです。
 いかんせん状況が悪すぎて、特に何かできてたわけじゃないんですけど。光子郎以外は皆そうだから仕方ないとはいえ。
 事あるごとにゴーグルへ目を落とす仕草は内心の「太一ぃーっ! はやくきてくれーっ!」を示すかのようです。

 ガブモンとの場面は前半のハイライト…と言いたいところですが、記憶取り戻す前なんだよな…と脳が酷薄になります。
 あと、パートナーたちにガン見されてる場面は長すぎてテンポ悪かったです。あーゆーところに尺稼ぎを感じてしまう。
 個人的には、ヤマトの頭にビックリマークが出るまででも長すぎるくらいでした。

 事件の後で空が髪を切ったことに気づいてなかったり、最後の最後までいじられキャラにされてた印象。
 
 
 
・空

 ヤマトとの絡みが多かったです。将来へのフリかな。ずっと曖昧にしてたのを曖昧なまま逃した感じですけど。
 大人になるアピールって言うなら恋愛ネタは外せないところだったのですが、見事にスルーしましたね。
 triのデキでそれやられたらもっとヤバいことになってた可能性が高いので、ここは避けて正解だったかな?
 
 
 
・光子郎

 分析係という役割上、一番何かやれてた人。3章の経験があるためか、やばい状況でも冷静でした。

 前半でその3章でのバックアップについて言及してたのはフリ兼、アレが章をまたいだ伏線だというアピールですね。
 それにしても、デジモンの記憶データって閲覧できるものだったんだ…メイクーモンのにはロックまでかかってたし。
 サイスルに出てくる「精神データ」など、記憶のデジタル化は他作品も考え併せれば唐突すぎる要素ってほどでもないですけど。
 
 
 
・ミミ

 空気メンバーその1。これといった特筆点はありません。
 
 
  
・丈

 空気メンバーその2。最終章なのにこれでいいのか…?
 
 
 
・タケル

 何かとヒカリを気にかけており、彼女が一時的に熱を出して倒れた時はずっと側についていました。
 一人欠けるのは痛いですが、いざという時彼女のそばに誰もいないのはマズいので護衛役も兼ねてのことですね。
 戦ってる裏で、芽心を襲ったりするようなタイプの悪役が本作には存在してるわけだし。

 後半もパタモンに戦線を任せ、ずっとヒカリの側についています。気持ちはわかるけど相方放置してていいのか…?
 なお、黒ゲンナイが呼んだデビモンにはノーリアクションでした。「デビモン!?」の一言もなし。そういうとこだぞtri。
 
 
 
・ヒカリ

 ずっとタケルと一緒だったにもかかわらず、兄貴しか見てなかった人。こう書くとひでえな。
 あのあたりはダゴモン関連のオマージュでしょうか? また繰り返しですが。こーゆー時、京がいないのはキツいなぁ。
 タケルだとヒカリを引き止めきれないところがあるし……

 中盤で突如電波を受信し、皆の記憶を取り戻すヒントを手に入れます。
 テイルモンが脱出した後はタケル同様、なぜか正しい究極進化ができるようになってました。だろうとは思ってたけど。
 「兄貴が思ってた以上に世界の全てすぎると気づいて、さすがにこれヤバくね? と考え直した」から…ですかね?
 「メイクーモンを殺る」と覚悟完了した後ではありますし。こう書くとひでえな。

 この娘、特異体質とか能力ばかりクローズアップされて内面はふんわりした描き方しかされないことが多いですね。
 なにもtriだけの問題じゃないってことですけど、だからこそ彼女には何かやる余地があったんじゃないかと思います。
 結局ふんわりしたままだったのは残念。まあ、triのデキで下手やられてもそれはそれで(後略

 太一へのあのセリフは、いろんな意味での「兄との訣別」を意味しているのでしょうか。
 「いつまでもお兄ちゃんと一緒に帰りたがると思った?」という舞台版のセリフで、個人的にはそこそこ消化済ですけれど。
 そーいえば写真趣味はもちろんですが、triで付与されたスイーツ好きな面も一章のみで放り捨てられましたね。
 使い切れないものを付与するから… まあアピールされまくったら鬱陶しくなるのは明白だし、これは別にいいか。

 …嗚呼、それにしても。
 復帰した京と、肩を並べて登校するシーンが見たかった。一枚絵でもいいから。
 仕方ない、無いものは自分で作るしかないですね。
 
 
 
・パートナーデジモンたち

 ラストバトル手前で全員の記憶が戻りました。さんはい
 結局そーするぐらいだったら最初っから記憶なんて飛ばすな。
 おまけに言われなきゃ記憶を失ってるなんてわからない状態なせいで、復活の喜びがまあ薄いこと薄いこと。

 いや、とはいっても正直ホッとしましたけどね。
 本作の場合、記憶を戻さないまま放置するなんてこともフツーにやりかねないと思ってたし。
 
 長丁場ということで、本作としては珍しく複数メンバーでのバトルを何回もこなしています。
 しかしながら前半はヒカリが倒れててタケルはその護衛役、太一は行方不明でアグモンが戦えなかったため実質5体。
 その5体だけでは、オルディネモンに太刀打ちできずにあっさりやられちゃいました。
 おい、どーすんだよこれ。初見で私の頭に浮かんだ偽らざるワードです。

 後半にインターバルを置いてもう一度挑みましたが、いきなり全開にはまだ遠かったのか成熟期からのスタート。
 ホーリーエンジェモンがデビモンに邪魔されて参加できなかったため、やっぱり5体での戦いになってますが
 なぜか究極体のときよりも粘ってます。牽制と誘導に徹してたおかげでしょうか。よくわからないけど。

 やがて記憶が戻ったボーナス効果か、究極体へ最進化を遂げます。いつのまにかホーリーエンジェモンも。
 その後、太一やテイルモンが復帰してきたおかげでやっと8体で挑めるようになります。
 いろいろあってオルディネモンが弱体化気味だったこともあり、今度は互角の戦いとなりました。
 やがて芽心のデジヴァイスがなぜか輝きだして後述のマーシフルモードが発動、事件に幕を下ろしてます。

 とまあ究極体総進撃な展開だったんですが、見ていてこれという燃えポイントはありませんでした。
 上記で示した「戦闘中に何やってるのかよくわからない」現象が足を引っ張ってますが、それだけじゃない気がします。
 うまくは言えませんけど、すごい戦闘シーンならなんだかよくわからなくても「おお凄ぇ」ぐらいは感じるはずなのです。

 なのに何も感じなかったってことは、シーンの出来にかかわらずもはや根本的にノれてない、ってことなのかもしれません。
 なんてこった…本当に、なんてこった。
 これ、一応デジアドでしょう? まさか、この私ともあろうものが……
 
 
 
・進化バンク

 前章から人数が減り、画面分割による同時進行は最大5体分に減少しました。
 そのためか音声は少し聞き取りやすかったのですが、やっぱり被り気味でよく聞こえないパートがあります。

 だから無理に分割するなっちゅーねん。カットを繋いで見得切りだけ順番に流せばいいのに。
 または戦いながら、各人がタイミングを見て進化してゆくとか。バンクが長めでも、これなら幾分か疾走感が出るはずです。
 少なくとも、無印ではこのパターンがよく採用されてたと思うんですけど。
 なんで旧作より劣化しとるんじゃ……

 本章はバンクの多さも特色?で、一部を除いた一通りのバンクが流れてました。
 アグモンとテイルモンは戦わずにそのまま次の形態へ移行し、前者に至っては続いてダイレクトにオメガモンになったので
 ウォーグレイモンとしての単体では戦闘に参加してなかったりします。最終章なのに……

 最後だしできるだけ見せようってことなのかもしれませんけど、弊害としてテンポが犠牲になりすぎていました。
 進化シーンがキモの一つとは言え、もうちょっと何とかならなかったんでしょうか……
 
 
 
・ホーリードラモン

 劇場アニメとしては「黄金のデジメンタル」以来となる出演。
 ゲーム版ではオファニモンで、前回出たのはそのフォールダウンモードだったので今度は綺麗なオファニモンが?
 と思わせてからの登場で、少し驚かされた記憶があります。一種のサプライズだったのでしょうか。
 もともとアニメではこっちが正規ルートなので、間違ってはいないですけどやや混乱はします。

 バトルでは、オルディネモンの至近距離にまで肉薄してホーリーフレイムを浴びせるという活躍を見せています。
 ややロングですが、映像作品で必殺技を放ったのはこれが初めて。記念すべき事態ではあるでしょう。

 割とすぐ後にマーシフルモードが出たので、戦闘時間はそれほど長くありません。
 
 
 
・芽心

 だいぶ取って付けたような勢いでマーシフルモード登場のトリガーを任された人。
 正確には彼女のデジヴァイスが勝手に光りだしたので、メイクーモンの意思かもしれませんけど。詳しくは後述。

 囮になることを受け入れたり、ハックモンと感情論含め積極的に話をしたり、戦えないなりに色々トライしてました。
 あれこれ重なって開き直ったか、またはヒカリの様子を見たからか、今回はあまり弱気なところが見受けられません。
 本章だけなら、そこそこ気丈で芯が強いタイプに見える…かもしれないです。
 前回が普通の状態じゃなかった、と表現してもよいでしょうか。

 と思ったら、またまた勝手に前へ出すぎて被害を受けそうになってしまってます。しかも逃れにくい水辺で。
 太一に復帰最初のミッションとして庇ってもらうための状況なんですけど、相も変わらずと言うべきでしょうか
 そのために無謀なことを「させられてる」ように感じられてしまうんですよね。
 瞬間湯沸し器みたいに勝手に切れて周囲が見えなくなり、誰かの手をわずらわすというか…
 
 引っ越してきたばかりのはずなんですが、最終的にはまた鳥取に帰っちゃいました。
 転校自体が半ば敵側の陰謀の一環みたいなものだったので、もう東京にとどまる必要はないのでしょうけれど
 パートナーがいない以上、この先「次の展開」があるとしても彼女はもう用済み。そんな姿勢が透けてるかも。
 そりゃ顔出しするだけでも予算かかるけどさぁ……

 つくづく脚本というか、作品の都合に振り回された娘だと思いますね。
 太一は彼女にとって王子様みたいな存在かもしれませんが、あのあたりが恋愛かどうかは暈されて終わってます。
 場合によっては二度と出てこない気もしますね。triに何か続きがあろうとなかろうと。

 もし機会があるとして、今度はちゃんとした仲間待遇を受けさせてもらえるんでしょうかね?
 それ以前に、メイクーモンが復活するかどうかも怪しいところなのですけど。
 
 
 
・オルディネモン

 お尻が印象的な事実上のラスボス。初登場当時は個人的に「白いの」って呼んでました。
 馬鹿みたいにでかい翼に本体が申し訳程度にくっついてるデザインで、攻撃もその翼に頼りっきりなスタイル。
 あとは直撃すれば究極体も完黙させる咆哮ですね。あんまり物理的破壊力があるようには見えませんが。

 どっちかというとローテンションで、自分から攻撃する意思はあんまりないのですが、ただ存在するだけでも
 建物が次々と分解されて消えてゆくなど、歩く月光蝶みたいなフィールド効果を持っています。
 その側に人間が長いこといたらどうなるかは、描写がないので定かじゃありません。
 放置しといたら、現実世界がデジタルワールドに呑み込まれるのは確かみたいですけど。
 わけのわからん出かたをしたので、どうにも説明しづらいヤツです。ヒカリの心理が絡んでるのは確実みたいですが。

 内部には、あらすじで書いた通りあらゆるデジモンたちの記憶が格納されてました。だから強かったんだそうです。
 どーやら、4章で記憶をなくしてなかったことが伏線だったみたいですね。リブート時のゴタゴタが原因だとか。
 世界を壊す鍵であると同時に、デジモンたちを元に戻す鍵でもあったわけですか。破壊と再生的な?
 棚ぼたというか、成り行きでそうなったようにも受け取れますが…

 記憶が戻ってゆく場面では背中からドバーッと光が出たので、そこからラジエルモンが出てくるのかと思いましたが
 特にそういったことはなく、単に幽体離脱しかかっただけでした。なぜそうなるのかよくわからんのですけど。
 幽体の方がデジタルワールドに行くとヤバかったみたいなのですが、そこはジエスモンが阻止しました。

 その後、記憶データを解放したことで空いた領域をイグドラシルが利用したので、今度こそ倒すしかなくなります。
 このように、味方復帰の芽だけは着実に潰されるという嫌がらせみたいな展開をずっと食らっているんですね。
 最後は中にいるメイクーモンの意思によるものか、マーシフルモードの出現で引導を渡されることになりました。

 メイクーモンを殺るしか収拾の手立てが無いことを強調するための、いわば舞台装置みたいな存在でした。
 しばらく一緒にいたテイルモン共々のガワというか、肥大した力そのものって感じですね。
 途方もなくでかい着ぐるみみたいなもんでしょう。

 そーいえば、感染の設定が完全にどっかへ放り捨てられてます。
 オルディネモンになると感染しなくなるんですかね。そう言ってくれた方が納得できる状況です。
 
 
 
・メイクーモン

 別れ際に手で芽心を制する場面が「まだお前はこっちに来てはいけない」に見えてしまって変にツボに来ました。
 お前はカレクックか。

 ずっとオルディネモンの中にいたので、イメージ映像扱いです。ほぼ「メイ」「ごめんな」「だんだん」しか言ってません。
 結果的には、テイルモンと一緒にいたことが同時に事態好転へのキーにもなってました。
 自分でもどうにもならない一連の暴走に──当然ながら──ずっと心を痛めていたそうで、そのことについて
 テイルモンにあれこれ話していた節が見て取れます。

 実際まともに行動できてるのは1章と2章ぐらいで、4章は半分ぐらい暴走してるし5章からは言わずもがな。
 仲間としての実績は大して積ませてもらえない一方で、暴走フラグだけは着々と立てられた結果がこれだよ。
 この子のバーサーカーみたいな有様は、芽心が蟠りなく皆と行動するにあたって障害以外のなにものでもありませんでした。
 要するに「新しい仲間」としてはあまりにも扱いづらすぎる設定なんですよね。最後までゲストキャラ待遇というか。

 最終的に、芽心のデジヴァイスを輝かせてマーシフルモード登場を促したのはこの子の意思という気がします。
 そのへんの解釈はマーシフルモードの項で。
 
 
 
・02組

 triのお話から排除されてました、という説明のためだけに登場しました。
 ただ、顔などは一切出ませんし昏睡状態なので喋りもしません。パートナーデジモンに至っては行方不明
 決戦においても寝たままで、土壇場で加勢してくるようなサプライズも一切ありませんでした。

 スタッフが彼らをどういう存在として見ているか、透けて見えすぎてため息が出てきます。
 どう捉えてても構わないですけど、せめてわからないようにやろうよ……
 まあ、triのデキで下手に出されても(以下削除

 1章でああなった理由は、その少し前の時点で姫川とイグドラシルの結託に気づいたからだそうです。
 そういった機微に敏感な賢ちゃんあたりが、どっかの段階で感づいたと考えるのがもっとも妥当でしょうか。
 確証を得るためにもまず自分たちで調べてみようぜ! ってなって、それっきり…とか。
 タケヒカが誘われなかった理由はわかりませんが、たまたま連絡がつかなかったとか?
 まあ、戦力が十全じゃない状態で戦わざるを得なくなったことだけは確かでしょう。

 彼らの失踪が徹底して隠されてたのは姫川さんの差し金だそうですが、やはりどう考えても無理があるよな…
 人の口に戸は立てられないし、親御さんあたりから絶対に不穏がバレると思うんですけど。
 恐喝じみた箝口令を立てるにしても、学校に来てないことを誤魔化すのには限界があるはずです。

 じゃあ、どっかへホームステイにでも行ってるという設定にでもしたのでしょうか? これも無理があるけど。
 大体からしてタケヒカが気づかないはずないんだよ。気づいてなかったってことにされたけど。
 なんですかその薄情設定は?

 いずれにせよ花の中学生活から数ヶ月、ヘタすっと半年も時間を奪った敵方の処遇は許しがたいものがあります。
 もっと許しがたいのは言うまでもなく、この雑すぎる扱いそのものですが。
 
 
 
・西島大吾

 いったい彼が何をしたっていうんだ。鑑賞後、何度か呟いた言葉です。

 まるで太一の受けるはずだった負傷まで代わりに全部食らったかのような重傷状態で登場したと思ったら
 太一と大輔たちを逃すために自らその場に残り、味方の大人キャラとしてはデジアドシリーズ初の死亡者となりました。
 姫川さんとは対話するどころか、もう一度顔をあわせることすら叶っていません。
 そもそもあの場面、太一と彼の状態に差がありすぎて露骨なんですよね。ダメージを肩代わりするスキルでも使ったの?

 全章通してイマイチ影が薄く、やることなすこと全く報われない不遇体質の塊みたいな人物だったのですが、
 今回はその損なキャラ特性が悪い意味で全開になってたと思います。
 確かに大したことはできてなかったかもしれないけど、それは別に彼のせいじゃないでしょうに……
 姫川さんを止められなかったことにずっと責任を感じてたみたいですけど、それこそあんたのせいじゃないよ。
 なんであんたが責任を感じないといけないんだよ……

 ラストシーン近辺では、太一が彼と一緒にいた時の顛末についてがいつのまにか周知済みになってました。
 みんなに悲しがるそぶりは微塵もありません。その過程も省略したんでしょうか。なんで省くの。
 何が不遇って、影が薄い状態で体張っても唐突すぎて響かないんですよね…実際は姫川さんとの絡みの方が多いのに。
 その姫川さんと絡まないまま退場なんて、あまりに酷です。ひどすぎる。一体あんたが何したっていうんだよ……

 そういえば、彼のパートナーはベアモンだったはずですが…今どこでどうしているのかな?
 リブート自体が無かったことにはなってないから、四聖獣になっていたとしても元に戻ってるはずなんですが。

 
 
・姫川マキ

 回想シーン以外では出番なし。まさかの完全放置です。
 あのままダゴモンの海に行きっぱなしだとしたら、色々ヤバいことになってそうですが。そういや、あそこにはデーモンが……
 ああそうか、フェードアウトした人物つながりでそっちに引っ張られたのか(ひでえ)。

 ここまで徹底してフォローがないとは、正直思いませんでした。
 表に出てきても一番絡んでた西島先生はもういないし、やはりもう出さない方がいいのかも。次がtriの続きって保証もないし。
 これで西島先生まで実は生きてましたなんてことになったら、いよいよもってスタッフを張り倒したくなりますしね。

 …バクモンは今どこにいるのかなあ。あのキャラ、もう一つの鍵でもおかしくないと思ってたんですが。
 
 
 
・望月教授

 前半しか出番がなかった人。
 一応芽心にはマメにメールを送ってるんですが、その芽心との再会もありませんでした。
 明らかに親として問題がある人物だったのですけど、そのへんも解消らしいものが無いままですね。モヤモヤするなぁ。

 なんでそーゆーところを省いておいて、どうでもいいシーンを挟むんですかね?
 
 
 
・親御さん方

 避難所でちょろっと登場しました。太一パパはこれが最初にして唯一の出番かな?
 優子ママと一緒にいるのは誰でしたっけ。芽心ママ? モブ? 前者だとしても、出番なさすぎて完全に忘れてる。
 
 
 
・ハックモン→ジエスモン

 前回よりは態度が軟化してた人。
 もっと言えば、中立であることをより明確にしています。芽心とのやり取りがポイント。
 リブートやメイクーモン排除も本来、あくまで任務としてのスタンスで本意というわけではなかった様子。
 …そういう大事なことはもっと早く言ってくれい。

 その立場ゆえ、事態好転が見えた後は子供たちから見て味方のような行動を取る場面もありました。
 後半における彼の行動をもって事実上、ホメオスタシスによる現実世界のリブートは中止されたことになります。
 でもどうせだからこの際、妨害に現れたアルファモンと鍔迫り合うぐらいはしてほしかったかも。

 確かオルディネモンを阻止して帰っちゃったと思うので、ラストバトルには一切関与していません。
 これで任務完了とカン違いしたとも、後を子供たちに任せて空気を読んだとも取れます。

 前章でパートナーに期待しないって言っておきながら、デジモンと人間の間には無限の可能性があると言ったり
 この方も割と発言内容がブレブレだったりするのですが、やらかす前に動いて阻止しただけでもマシですね。
 よく言えば事態に合わせて柔軟に振る舞うこともできるタイプで、悪く言えば節操がない感じ。

 声がメチャクチャ渋かったのは「中身がエージェント」ってことを端的に示す狙いがあったんでしょうね。
 
 
 
・黒ゲンナイ

 結局何者かすらもちゃんと明かさないまま、悪役としての最低限の義務さえ果たさずに帰ってしまった人。
 クレジットは最後まで「謎の男」のままでした。

 煽って煽って煽って、そしてまた煽って、本当に言いたいことだけ好き放題に言って。
 こいつが出てくるたびに何度「あ~、殴りてぇ~」と思ったことでしょうか。こんなことは倉田以来です。
 罵倒して名誉を傷つけるのは立派な暴力ですぜ。聞きかじったところじゃ、海外ではその場で報復されてもおかしくない。

 そればかりじゃありません。
 そもそもコイツが暗躍しなきゃメイクーモンはあんなことにならなかったかもしれないし、西島先生だって助かったかもしれないし
 02組だってあんな酷い目に遭わなかったし、姫川さんだってトチ狂わずに済んだかもしれないのです。
 半分以上はコイツが元凶じゃないですか。本当に潰すべきは、これらの所業を悪意を持ってやってるコイツのはずじゃないですか。

 なのになんで殴られるどころか、その笑いさえ消えないまま退場するのですか。
 なんで子供たちは誰一人としてコイツに言い返すことさえさせてもらえないんですか。不毛な罵り合いになるからですか。
 オルディネモンを倒して、コイツの企みを阻止したからそれで十分だとでも言うのですか。冗談ではない。
 フラストレーションを溜めるだけ溜めておいてこのオチは、悪役としても最低です。まさかの倉田に見習え状態。

 続編の企画がおじゃんになってもいいから、コイツを殴らせろ。
 これが、私の偽らざる心境です。

 大体、デジモンカイザーやゲンナイさんの姿をマネてるって時点で最初から気に入りませんでした。
 あーだこーだ言ってましたが、仕えてるイグドラシルが全く出てこない上にその思想がさっぱりわからないままなので、
 何をどうやっても不快以外の感情が胸に響いてこないんですよね。なぜそこまでイグドラシルに忠誠を誓うのかさえ不明だし。

 要は私のような古参を逆撫でするようなことを山ほど言っていながら、ろくなペナルティを受けてないのが
 どうにも気に入らないってだけなんですけどね、ぶっちゃけて言えば。だーれがお子様だ、しばくぞこの野郎。
 逆に、triから入った人にコイツの姿や言動ってどう見えるんでしょう。むしろ何も感じなかったりして……

 イグドラシルがシャットダウンされたとは言いますが、コイツがどうなったかは明らかになってません。
 本作のホメオスタシスはザルなので、生き残っててまた暗躍=再登場する可能性はあります。
 新プロジェクトがtri絡みなら、って話ですけど。

 でも正直言って、コイツはもう二度と顔も見たくないです。
 殴らせたくないというのなら、せめてもう出さないでほしい。視界に入るだけで腹が立つから。

 …それともコイツ、視聴者の批判や敵愾心を実際に暴れてるメイクーモンからずらすスケープゴートだったんですかね?
 でもそれだったら、なおさらどうにかしてほしかったなぁ……

 
 
・アルファモン

 イグドラシル側のエージェント…のはずなんですが、最終章だっていうのになんと登場しません。
 子供たちがオルディネモン対処に奔走してる間、ジエスモンと斬り結ぶなどの賑やかし役さえ貰いませんでした。
 イグドラシルの命令のまま動くという設定全否定みたいなことをやらされた挙句、自己主張も一切しないままの退場です。

 本作に出て得たものと言えば、02組を潰した悪役という不名誉な肩書きだけ。スタッフはアルファモンに親でも殺されたのか?

 あんまり何も言わないので、少なくとも黒ゲンナイとは違う思惑で動いてるんじゃないかと今でも思ってはいるのですけど。
 実際、一章の時点ではクワガーモンを始末したり、アグモンたち相手に明らかに手加減してたりと不可解な描写はありました。
 だから最後の最後で「お前に次はない」と黒ゲンナイを始末する役回りもできたんじゃないかと妄想したりもしてます。

 妄想じゃなくて、こりゃ願望ですね。頭のゴミ箱にクシャポイしておきます。
 どうやら本作の場合、深読みするだけ損する感じだし。
 
 
 
・ホメオスタシス

 ヒカリを通しての声としてしか出演しておらず、本章では全く出てきません。とはいえ、元から登場は限定的でしたね。
 口調が原典と全く違ってたことだけは我慢ならん!(アグニス・ブラーエ風)のですが。

 最終的には、イグドラシルを強制シャットダウンしたそうです。だからできるんなら最初からやれよ。
 それともホメオスタシスだけでやったことじゃなく、そのバックアップを受けた02組が実行を引き受けたりしたんでしょうか?
 ああ、これもまた願望ですね。いい加減やめよう。でも、そうであってほしい……

 5章だけでこれまでの評価がガタ落ちになるという、ある意味アルファモン以上の被害者でした。
 triってどうしてこういうことだけは得意なんでしょう。まあ壊すのは築くよりはるかに簡単と言いますが……
 まあ逃げたり諦めることは誰も一瞬あればできるっていいますからね(違う)
 
 
 
・オメガモンマーシフルモード

 いきなり出てきたオメガモンの新モード。誇張じゃなく、本当に突然出てきます。
 それに対する子供たちの反応はほとんどありません。あ、わかっちゃった。何に対してもリアクションが薄いんだ。
 そーゆーのをことごとく省くから、何も感じてないように見えることがあるんだ。02組の安否とか。

 えーと、それはさておき。
 この姿は子供たちや芽心が発動させたものというより、メイクーモンが発動させたものと考えています。
 上で書いたように突然、芽心の意志には関係なく発動した点に注目しました。

 要点だけ言うなら、これはメイクーモンが自分を倒してもらうためにオメガモンへ与えた力なんでしょう。
 弱体化気味とはいえ、まだまだ大きな脅威であるオルディネモンとしての自分。これを確実に倒してもらうために、
 中にいるメイクーモンが集められるすべての力をオメガモンに託し、それが子供たちのデジヴァイスの間で
 一種の相乗効果を起こすことで、マーシフルモードとなって結実したんじゃないでしょうか。
 そーいえば、光が行き来する場面はアポカリモンの自爆を封じ込めたシーンを少し思い起こさせますね。

 つまりマーシフルモードとはオルディネモンを倒すための力であり、それはメイクーモンが望んだものなのだと思います。
 事ここに至り、自分では命を断てないであろうメイクーモンを手助けするための姿なのかもしれません。
 いうなれば介錯。

 あ、だから剣じゃなくて刀なのかな? 介錯つかまつる、という意味を込めて。
 これからはこの姿のことを「オメガモンKAISHAKUモード」と呼ぶことにしましょう。もちろん冗談ですよ?
 
 
 
・ウィザーモン

 何の前触れもなくヒカリの脳内に登場し、テイルモンのもとに導きました。
 おかげで事態好転につながったので、隠れた立役者です。一瞬の出番なので風評被害も最小限。うまくやったな。
 どうやら転生できてないってこともわかっちゃった気がしますけど…

 なお、ヒカリやテイルモンからの言及は一切ありません。あのさぁ…

 
 
・エンディング

 今回はtri版Butter-Flyの新バージョン。
 tri版の曲に合わせ、歴代歌手やメインキャラ声優たちが入れ替わり立ち替わり歌うという力の入った一曲です。
 これに和田さんも加わってくれてたら、もっと良かったんですけどね。

 しかし言いたかないですが、間奏における芽心組のやり取りに言いしれぬ違和感を拭えませんでした。
 この感覚が全てを物語ってる気がするよ……
 
 
 
・最後に

 1章の時点では期待していました。
 2章の時点で早くも雲行きが怪しくなったと感じましたが、まだ期待してました。
 3章のリブート騒動でアゴが外れました。
 4章で少し持ち直した気がしたが、別にそんなことはなかったぜ。
 5章で評価がズンドコまで落ち込みました。
 6章ではそのぶん、ある程度冷静に見ることができました。ただし黒ゲンナイ、テメーはダメだ。

 どうやらキャッチコピーの「選んではいけない未来」というのはtriのことだったようです。

 最初の頃は、ナレーションにまで注目してあれこれ想像してたなぁ……
 実はとっくに敵の術中で、02組がいないかのように展開しているのはその一環にすぎないのではないか、など。
 予想が外れるのは別にいいんです。予想もしてない方向に転がるというのも、ひとつの楽しみ方ですから。

 ただ本作の場合、そのことごとくが全部バラバラの方向へ転がっていったという認識です。
 どっからどう見ても、スタッフがデジアドを知らないことがプラスじゃなくマイナスへ作用していました。
 なんだか聖闘士星矢Ωを見てたときの感覚に似てます。アレも二期はともかく一期は酷かったし。

 現場がどうだったかは知りませんが、歯車がきちんと合わないとこんなことになってしまうんですね。
 それでも作品としてだけは完成させるのがプロの仕事なんでしょうけど。

 で、公開もしないうちから何やら新プロジェクトスタートが公示されました。えええ……
 まさか本作の続き? それは勘弁してほしいです。これ以上はいいよ。正直、もう忘れたいぐらいです。
 全くの新作なら考えもしますが、この続きなら今度はもう様子見しますよ?
 何を間違えた? どこで間違えた…? 
 
 さて…恐ろしく長くなってしまいましたが、このあたりでそろそろキーボードを離れようと思います。
 大好きな「デジモンアドベンチャー」の思い出をこれ以上、自分の中で傷つけないために。
 
 
 選ばれし子供たちの未来に、どうか幸あらんことを。

夢見る力、今もなお

デジモンテイマーズ2018を聴きました。

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デジモンアドベンチャーtri. 第五章「共生」


★あらすじ

黒衣の男の手によって芽心に危機が迫り、それを見たメイクーモンは再び暴走してしまいます。
すると周囲のそこらじゅうにゆがみが現れ、現実世界と繋がってゆきました。
わけがわからないまま、めちゃくちゃに変わる地形の中を彷徨う選ばれし子供たち。
ヒカリは語ります。まるでデジタルワールドが自分たちを憎み、拒否しているようだと。

やがて黒衣の男の差し金により、子供たちは現実世界にはじき出されてしまいます。
すでにメイクーモンはじめ、多数のデジモンが現実世界に大挙して現れ、世間の関心と警戒が増している状況。
パートナーを連れたままの太一たちは不審者として怪しまれ、危うく警察のご厄介になりかけます。

彼らの身柄を半ば強硬手段で預かったのは、西島大吾でした。
大吾を通し、ハックモンからホメオスタシスがメイクーモンの排除を決定したと伝えられ、戸惑う子供たち。
とりわけ、メイクーモン暴走の引き金とされてしまったも同然な芽心の精神的ダメージは深刻でした。
自暴自棄になりかけている彼女に、太一たちはただ励ましを続けるしかありません。

明けて次の朝、メイクーモンが現れます。その力はますます強大になっていました。
止めようとする子供たち。そのさなか、突如ヒカリが変貌します。ホメオスタシスが降りたのです。
子供たちへの期待をかなぐり捨て、メイクーモンを排除すると宣言するホメオスタシス。
ヒカリの意識はこれを激しく拒絶し、ついにはホメオスタシスを追い出してしまいます。

そしてついに、ホメオスタシスの処刑者としてジエスモンが派遣されてきました。
これを見たメイクーモンはさらなる変異を遂げ、いよいよもって強大になってゆきます。
もはや四方八方が敵に見える中、それでも自身の信じるもののために戦いはデジタルワールドへ突入。
オメガモン、メイクーモン、ジエスモン、さらにアルファモンによる四つ巴が繰り広げられます。

もはやこれまでとばかり、メイクーモンを倒すよう願い出る芽心。
太一は断腸の思いで懇願を受け入れようとしますが、芽心をかばって戦いに巻き込まれ、行方不明に……
崩落が去った後にはただ、彼のゴーグルが残されているのみでした。

これを見たヒカリの中で何かが切れ、力が残っていないはずのニャロモンが暗黒進化してゆきます。
彼女の心の隙に黒衣の男が目をつけ、何かを仕掛けていたのです。
現れたオファニモン・フォールダウンモードがメイクーモンと融合し、さらなる異形へと変化。
異様なる姿が人間界へ向かい、呼応して現実世界のデジモンたちも動きはじめました。

人類は、選ばれし子供たちの未来はいったいどうなってしまうのでしょう。
そして、生死不明のままの太一は……!?
 
 
 
★全体印象

第5章です。
あらすじに書いた通り事態が雪崩式に悪化し、敵対的なイグドラシルはおろかホメオスタシスまでもが
事態の収拾へ向けて子供たちを無視して動きはじめ、孤立無援のまま最終章を迎える状況となりました。
もともと本作では、どこからもろくな支援は受けられてなかったのですけど。

それどころか今回は事態に振り回されるばかりで、一定の戦術的勝利さえ挙げられることなく
ただただ皆、悪化するばかりの状況に押し流されてるようにしか見えません。
バトルはあるけどまた有耶無耶だし、勝てば事態が収拾するとも思えないあたりある種徹底しています。
マキや黒ゲンナイあたりとは対面してすらいない。

でありつつ、合間へ中途半端に寸劇を挟むもんですから見てる側としては神経を逆撫でされるばかり。
シリアスな中、息抜きを挟みたいのはわかるんですけど個人的にはあまりに下手すぎて見てられません。
すでに単なる尺稼ぎになっちゃってるというか、場つなぎ感をおぼえてしまうんですね。
いい傾向とはとても言えません。もはや末期的状況かも。

戦闘では究極体同士が入り乱れており、作画もすごく頑張ってはいるのですが、頭に入ってこない有様です。
いくら絵に気合を入れても、ストーリーでの盛り上げをうまく行わないと空回りするという好例でしょうか。
こんだけの役者を用意して、よくもまあここまで盛り上がんない状況にできたもんですね。ある意味スゲェ。
久しぶりにオメガモンが出たにもかかわらず事態が1ミリも、ただの1ミリも好転できてないし。

それもこれも、芽心とメイクーモンを引っ張りすぎていることが原因なのですが。
どれだけ手強いのか知りませんけど、倒しちゃいけない相手と戦って盛り上げるのって難しいんですよ?
感染という厄介すぎる特性のせいで、それがさらに助長されていたし。

三章で似たような状況を作っておきながら、また同じことを繰り返すもんですから本ッ当にグダグダ感が酷いです。
芽心はずーっとウジウジしたまんまで正直イラつくし、太一が行方不明になる遠因を作るし、極め付けはあのセリフ。
もうホントええ加減にせいと言いたいです。芽心組にというより、二人をこんな風にしたスタッフに。
なんなのですか。そんなに彼女たちを嫌いにさせたいのですか。だとしたら、その狙いすらも中途半端ですぞ。

でも一番ヒドかったのは、ヒカリとニャロモンの扱いですかね。
キービジュアルに載ってたので今回は彼女たちがお鉢であり、確かにセリフ自体は多めだったのですけれど、
ヒカリ自身にはその霊媒体質以外にほとんどスポットが当たらず(というか出番の大半を芽心に吸い取られ)、
キッカケはともかくなぜか変な呪印が浮かんでフォールダウンモードが出たと思ったら、特に何もしないうちに
なぜかメイクーモンと融合してなぜか変な白いのになるという顛末。展開に全くついていけません。

もしかして…だが…… 長年のヒカリファンである私を怒らせたいのかね、坊や(ボーイ)?
いやそのなんだ、怒ったところでどうにもならんのですけど。

無力なメインキャラ、グダグダな戦闘、徒労感しかない展開、感情移入できない心理。
この調子では、最終章にもとうてい期待できそうにありません。デジアドとしてどうか、という以前の問題です。
なぜ、こんなことになってしまったんだ……
 
 
 
★キャラなど個別印象
 
 
 
・太一

 何かいきなり悩まなくなったように見えます。
 最大のキッカケはホメオスタシスの宣言なんでしょうけど、それ以前から妙に吹っ切った感を漂わせてる。
 前章でそーなるような何かってあったっけ、と記憶をたぐってしまうレベル。
 確かアグモンとの関係修復に手一杯で、彼自身については後回しだった気がするのですが……

 実際のところは芽心と二人っきりになる流れを作っておきながら距離感を掴めずフォローできなかったり、
 無我夢中でオメガモンを出したのはいいけどその時とその後とで言ってることがブレッブレだったり、
 あの流れで一番選んでほしくない選択肢をなぜか進んで取ろうとしたり、イマイチ良いところがありません。
 挙げ句の果てに、自分の方が行方不明になるというオチまでついてる。アホかいな……

 精神的支柱を失ってなお進む子供たち、というのを描きたかったのでしょうけど、こうなると茶番感が酷い。
 「絶対生きてるよね?」 同じ言葉でも期待と諦め、全く逆の意味を籠められるのだなと実感しました。
 そもそも六章のキービジュアルにいるんだよなぁ……

 芽心とは上記の二人っきりになるあたりを含め、妙にフラグを立てるような場面や演出が多いです。
 今までもあったかもしれないけど、だとすれば今回は特に目立つ印象。
 これで万にひとつ六章ラストに芽心と付き合いはじめたりしたら、わたしゃある意味スタッフを尊敬しますぞ。

 その六章でいきなり02組を出して、彼らに助けられてましたって事になったりして……
 今となっては、生還理由なぞどうでもいいから02組はそっとしといてくれって心理ですけれど。
 むしろもうこれ以上何も触るんじゃあない。頼んでるんじゃないですよ。
 
 
 
・ヤマト

 他にやれそうな人がいないので、太一のゴーグルを一時預かりした人。
 今回はギャグ方面での出番が多めで、怖い話がちょっと苦手という新たな側面が付与されました。
 出るたんびに弱点が増えてってるかのようです。あんたは緑川なおか。

 戦闘では手詰まりを承知で太一に食ってかかるも、他にどうしようもなくただ叫ぶ場面があります。
 あのう、言わせてもらえれば叫びたいのは私の方なのですけれど……
 そーゆー意味では印象的な場面かもしれませんが。

 その太一の判断もあり、芽心ともどもオメガモンに救助された後でリーダー代理に収まりました。
 太一としては芽心を優先しつつ後事を託せるのはヤマト、という思いだったのでしょう。たぶん。
 その役割は大輔だろ(特にゴーグルのくだり)と詮無い事を考えたりもしましたがね。

 あの品はtriになってからのもので、大輔が持ってるものこそがデジアド時代の一品なはずですけど。
 
 
 
・空

 今回はとにかく芽心にスポットが集中砲火されていたんで空気メンバーが多いんですが、彼女もその一人。
 懸命に芽心を元気づけようとしてはいたのですが、いかにも焼け石に水という感じでした。
 
 
 
・光子郎

 分析係としてあれこれやってはいましたが、彼も今回は割と空気です。
 単にその知識と知恵を役立てられる場面が少なすぎた、とも言えますけれど。

 
 
・ミミ

 空気メンバーその3。その中ではリアクション担当です。
 
 
  
・丈

 空気メンバーその4。失言担当です。舞台版が早くも懐かしい。
 
 
 
・タケル

 実は彼もだいぶ空気です。上の4人よりマシかというと、そうとも言い切れない。
 
 
 
・ヒカリ

 スポット担当でありながら一部を除いて空気ぎみで、かと思ったら突然重度の病みブラコンと化した人物。
 途中までは、あまり良いとは言えない意味で芽心に存在感を食われまくった状態です。
 一応セリフだけは多かったんですけど、ノルマ感とかフラグのためだけという印象。
 布石とか伏線とかじゃなくて、ホントにただのフラグという感じです。

 無印を見ていればわかる通り、ホメオスタシスの意志を媒介できるのは彼女だけです。
 理由は不明ですが、だからこそ彼女とホメオスタシスの間には特別なつながりがあると思っていました。
 ヒカリだけでなく他の子供たちも静かに見守ってくれているような、そんなつながりを。

 今回起きたことは、そんな私の認識を根底からぶっ壊したものです。
 ホメオスタシスを拒絶して自分から叩き出すヒカリなんて、そんなもん夢にも予想してませんでした。
 予想できないからこそ面白い、とはとても言えませぬ。全体の代弁者を僭称する気はないけど、誰の需要だこれ。
 スタッフの需要だとしたら、ずいぶんとまた「いい趣味」をしておられる。

 そもそも最後で唐突にああなった経緯含め、何であんな事を言い出したのかさっぱりわからないんですよね。
 兄のいなくなった世界などいらない、とでも言うのでしょうか。だとしても、いきなりすぎるでしょう。
 正気じゃないにしても、よもや公式があんなコトをあのヒカリに言わせるなんてねぇ……
 私にもですね、堪忍袋ってものはあるのですよ?

 好きなものは最高の作品でなければいけない、ってわけじゃないんです。
 私はただ、お揃いの制服を着て登校するヒカリと京が見たかっただけなんです。ただそれだけなんです。
 それさえも叶わぬ願いなのでしょうか。この願いは、かほどに踏みにじられねばならぬものなのでしょうか──

 なんか脱線してきました。次行ってみよう。
 
 
 
・パートナーデジモンたち

 前回までの経緯をうっかり忘れそうなぐらい、太一たちと普通に仲良くしてます。
 ピヨモンなどは前回が演技だったんじゃないかって錯覚してしまうほど。

 四章の大騒ぎは何だったんだ…テイルモンは何の説明もなく成熟期を維持してて、気づいたら完全体会得してるし。
 あそこにいたってことは「鍛えてる」のも「無かったこと」になったはずなんじゃないの?
 こーゆー枝葉のところって、幹がイマイチだと途端に気になってくるんですぞ。

 一番アレなのはアグモンで、口を開けば食い物のことばかりしか言いません。
 今までもその点はあちこちで指摘されてたようですが、今回は少々目に余るレベルで露骨です。
 怪談パートでも一人だけケロリとしてましたけど、頭が悪すぎて理解できなかった風にしか見えず。悲しい。
 その無心さ(?)が芽心には多少の薬になったみたいですけど。

 バトルではテイルモン以外が究極進化するものの、オメガモンの他は大して活躍してません。ほぼモブです。
 そのオメガモンもジエスモン、アルファモンを交えた四つ巴で思うように戦えず、メイクーモンを倒すどころか
 巻き込まれた芽心とヤマトを助けるだけで精一杯。太一が行方不明になったからか、退化してしまいました。

 これって事実上の負けですよね……また負けちゃったの? ぶっちゃけ、戦略的には一回も勝っちゃいませんけど。
 芽心と太一のやり取りの後でのコレなんで、余計締まらないコトになっちゃってますし。ワザとやってんのか。
 いい加減にしてくださいよ、ホント……

 最後で悲惨なことになったテイルモンについては後述。
 
 
 
・進化バンク

 今回は初の7体分割同時進化です。
 しかし音声が被りまくって、何が何だかわかりません。誰ですか、この演出をしたのは。
 ここらへん、ちょっとはプリキュアやクロスウォーズ以前を見習ってほしいものです。
 
 
 
・芽心

 前章のフラグを丹念にへし折られた人物。あの尺をまるまる無駄にしましたって言ってんのと同じです。

 全編通してずーーーーーっと曇ってばっかで、本編の空気自体が彼女に引っ張られてしまっているほど。
 他メンバーが何を言っても、その場でちょっとマシになったと思わせておいて後からまた蒸し返すので
 見ていて「サブマリン鬱」という新用語が脳内開発されてしまったほどです。

 芽心本人よりも、こんな状態へ彼女を追い込んで虐め続けるスタッフにイラついて仕方ありませんよ。
 最後には「メイちゃんを殺して」とまで言わせてるし…それは少なくとも身を切るような辛さなのに。
 まして彼女自身が前に進むと決断してのことではなく、皆にこれ以上迷惑をかけられないから
 こんな顛末には全く納得していないけど仕方なく、って風にしか見えないんですよね。

 近い状況を一つ挙げるとすれば02の夏映画ですが、アレはウォレス自身がキッパリ決めたことであり
 チョコモンの望みは絶対に叶えてあげられないと悟って、未来へ進むため「戦う決意」を固めた例です。
 それに「チョコモンは倒さねばならないのだろうな」という雰囲気作りも序盤からやってます。
 チョコモン本人からも最後には「ボクを止めて」的な意思表示までなされてました。
 だからこそ、鑑賞の後で寂しさ、悲しさだけでない不思議な余韻も感じることができたのです。

 今回のケースは、これらに遠く及びません。
 前へ進む決意なんて無い。ただ周囲の状況から目をそらし、頭を抱えて立ち止まっているだけ。
 誰かが言った通り、これじゃあ絶望です。メイクーモンの意思を確かめる術もないときてるし。
 やっぱりわかってて書いてるだろ? コラ?

 本当に、スタッフの都合で翻弄され続けてばかりですね。
 とりわけ終盤の行動に至っては、あの展開を作るために「やらされた」としか見えない。
 最後に何とかメイクーモンと向き合おうとして、ああなっちゃったのかもしれませんけど…
 それで太一を巻き添えにしたんでは世話がないです。悪くすればヤマトや大吾も危なかった。

 大体からして、この期に及んでもまだゲスト待遇なんだもんなぁ……腫れ物扱いというか。
 ここまで引っ張っちゃうと、次で何をどうやっても悪い意味でご都合主義にしか見えないでしょう。
 手のひらを返させることができたら、いっそ大したものですよ。たぶん無理だと思うけど。
 
 
 
・メイクーモン→メイクラックモン→ラグエルモン

 triの戦闘を盛り上がらないものにした元凶のひとり。
 このキャラが関わった戦闘のうち重要なものは今回を入れて二度。その二度ともが敵というアレさです。
 文章に起こしてみると本当にアレですな。泣けてくる。

 「身内」の時点でスッキリしない戦いな上に強すぎてハンデありまくり、プラス感染のオマケ付き。
 よくこんな罰ゲームみたいな戦いを思いつきますね。しかも二回も。加えて両方とも有耶無耶ですと?
 グダグダにする以外が狙いだとしたら、何を考えてこんな設定にしたのでしょうか。
 メイクーモンが芽心を得たことが、まるで事態を悪化させる遠因になってしまってるかのようです。
 それとも何か。終わりよければ全てよしとでも言うのでしょうか。

 にしても、すでに暴走してる時間の方がフツーにしてる時間より長いんじゃないでしょうかね……
 それでいて、まだ明確に人的被害を出してないのでかえってご都合主義が透けて見えます。
 もっとも、地熱プラントの爆破に関しては絶対に人的被害が出てるはずですけど。直接描かれてないだけで。
 芽心を助けたと思われる場面から、無意識に人間への攻撃は避けていると解釈することはできなくもないのですが
 未遂だったら何度かやってるという……そのうちの一度は、よりによってパートナーへの攻撃なのです。

 さて、今回になって恐ろしくサラリとその正体が明らかになってました。
 なんと、あのアポカリモンのカケラを内包しているのだとか。おい待て、今アポカリモンって言いました!?
 芽心のデジヴァイスの画面に出た模様から、そうじゃないかという予想はあちこちでされてましたけれど、
 やっぱりそうだったのか……で、なんでそんな重要な事実を子供たちのいない場所で明かすの?
 後から聞かされてるはずの太一たちに至ってはノーリアクションだし。皇帝龍であの程度だったから今更ですけど。

 ラグエルモンになった後は仮にもロイヤルナイツであるジエスモンを相手に互角以上で、手に負えません。
 つまり以前の冒険の元凶そのものを内包してるのだから、その強さにも一定の根拠は付いたわけですが
 なんか納得いかないというか、感情が理不尽なものを見出しています。時間超人の強さ並みに納得いかねー。

 要は強さの箔づけが雑なんですよね。こういう設定ですよ、ヤバいですよ、ってババーンと示す演出が足りない。
 身内だからあんまりヤバイ奴扱いしたくなかったのかもしれませんけど、ならなんでそんな設定にした。
 設定といえば、感染の設定が途中からどっか行ってますね。都合によって出し入れしないでください。

 ラストではオファニモンFOと合体してさらに醜悪な何かとなり、人間界を目指しています。
 ここの流れが唐突すぎて本当に意味がわかりません。なんで合体した。なんでああなった。あの白いの何。
 一つだけ言えることは、あの姿から連想されるものがよりアポカリモンに近いということだけです。

 ここまで来ちゃったら、オファニモンを引っぺがした上で本当に倒すしかない流れかもしれません。
 さんざん引っ張っておいてソレだと甲斐がなさすぎですが、本作はそれをフツーにやりかねないから怖い。
 それどころか、オファニモンを道連れにするような展開までやりかねないし。

 …書いててちょっと震えてきました。
 
 
 
・02組

 もう諦めました。本当は三章ぐらいでとっくに諦めてたけど。
 

 
・西島大吾

 ひたすら報われない保護者担当。
 強権を用いてまで子供たちを助けたのに、イマイチ頼ってもらえてない雰囲気ですし。
 マキに至ってはそもそも眼中に入っていたかどうかさえ怪しいレベルです。
 いったい彼が何をしたっていうんだ……

 パートナーはベアモンだったようですね。
 西島=西=白虎=バイフーモンときて、完全体がローダーレオモンであるというのなら、
 ここはレオルモンでも良かった気がするんですが…そこはまぁいいか。ベアモンは隠れた人気キャラだし。

 ところでベアモンといえば、Vテイマーにカリスモンってのがいましたね。
 間を埋める完全体がいないのですが、そこまで取り揃えなくてもいいのかもしれません。
 取り揃えた結果、成熟期と完全体が死に設定も同然となったハックモン系という例もありますし。

 …でもこの人、よく考えてみたら自分のパートナーへろくに言及してませんね。回想には出てきたけど。
 そのあたりも、マキとのどうしようもない距離の一因なのかもしれません。

 追記:すっかり忘れてましたが、彼も行方不明になったっぽいです。
    メインキャラの誰もコメントしてないので忘れてました……先生……
 
 
 
・姫川マキ

 フラフラ彷徨ったあげく、ダゴモンの海にダイブした人。
 いきなりあの場所が出てきたので、思わず劇場で身を乗り出してしまいました。
 だから唐突すぎやっちゅーねん。

 バクモンの姿がありませんね…あまりに常軌を逸したその様子にビビって逃げちゃったんでしょうか?
 あれ? 今気づいたんですけど、彼女はなぜ武器を持っているんだ?
 バクモンと対面した場面では持ってなかったはずなのに。 いや、どっから出したかとかはいい。
 なぜ持っていたんだ? その銃で最初に撃ったのは誰なんだ?
 …い、いや……ないない。さすがにそれはない。たぶん。きっと。おそらく。私の勘違いであってくれ。

 しかしまあ、前回よりさらにダメになっちゃって……
 リブートしたらどうなるかなんて、子供たち以上によぉく承知してたはずじゃなかったんですか。
 それとも、バクモンだけは自分を覚えててくれると根拠もなく盲信していたのでしょうか。
 忘れるのではなく無かったことになるんだから、覚えてるはずがないのに。
 一種の特異点であるメイクーモンを除いては。

 こんだけのことをやらかしたんだから、今回で子供たちとのやり取りがあると思ってたのですが。
 話を畳むんならココでやっとかないと間に合わない段階だったんですけど、会ってすらいません。
 むしろメインパートと完全に剥離した扱いです。構成的にはもう用済みってことですか?
 
 
 
・望月教授

 大吾の隣で唸ってた人。
 デジモンの研究者で、早くからメイクーモンの研究も秘密裏に行っていたっぽいのですが、
 この設定だけ書くとまるでセイバーズ世界の人物みたいですね。
 かの世界にはダークエリア研究の専門家もいるし。

 ただし本編ではその頭脳を活かす場面がなく、芽心の父親らしいことも特にしておらず、
 単なるコメント係に終始しています。人並みに娘のことを心配はしてるらしいのですけど。
 
 
 
・裕子ママ

 親御さん代表格。
 家の周囲はマスコミだらけのはずですが動じておらず、息子と娘を信じて待ち続けています。
 やたら気合の入った料理の数々は、それでも黒雲のように湧いてくる不安を紛らわした副産物でしょうか。
 問題はアレらをどう処理するかです。タッパーにでも入れて近所におすそ分けするとか?
 
 
 
・ハックモン→ジエスモン

 ホメオスタシス側のエージェント。
 実はジエスモンがハックモンの進化した姿であることには、明確な示唆がなかったりするのですが。
 わざわざ劇場に観に来るようなファンなら承知の上だからと、省いたのでしょうか。

 こうなると「ジエスモン! ハックモンが進化した究極体の聖騎士型デジモンだ! 云々」
 という手短な紹介がいかに秀逸だったかがよくわかります。
 別にアレまで撤廃しなくても良かったんじゃないかなぁ……平田さんいるし。

 閑話休題。
 メイクーモンを排除対象とみなして処刑に現れるという、過去のイメージと遊離した立ち位置です。
 しかも彼本人の意思はほとんど感じられません。解説とホメオスタシスの見解しか述べてない。
 お前はどう思ってるんだって言われたら「私ひとりの意思に意味はない」とまで平気で言いそう。

 こんなロボットみたいな状態で、かつ主義主張をガンガンぶつけ合う類の戦いをしてるわけじゃないので
 むしろ盛り上げろって方が無理な状態ですね。無言で殴り合ってないでなんか言いなさいよ。
 「我々とて、こんな結末は望んでいなかった! だから待ったのだ!」ぐらい叫んでみたらどうなのですか。

 どうも演出方針として、進化したデジモンは戦闘中にあまり喋らないようにしてる感じですね。
 おそらく映画版からイメージしたのでしょうけど、あっちは喋らないなりにポイントは抑えてましたぞ。
 尺が無いのもあって短くまとまってたし。

 最後のあの顛末の後、どこに行ったのかは記憶にありません。
 あくまでもメイクーモンを排除対象と看做しているのなら、その場を放置して白いのを追ったんですかね。
 
 
 
・アルファモン

 イグドラシル側のエージェント。子供たちの誰かが明確にそう述べてました。
 本編では状況証拠だけなんですが、パンフではしっかりイグドラシル陣営入りしちゃってます。
 よもや十三番目のロイヤルナイツともあろうものが、唯々諾々とイグドラシルのパシリに甘んじていたとはね……
 絶対、そーゆー設定を無視して知名度と色だけで選んだでしょ?

 ジエスモン以上に意思が感じられず、ただひたすら妨害者という風情です。
 殴っても拳に返ってくるものが何もなさそうなこんなヤツに、大輔たちがやられたのかと思うと腹が立ちます。
 一番腹が立つのは、よりによってアルファモンにこんな評価を下させるような扱いをした以下略。

 それで? 大輔たちをどこにやったんですか? 差し支えなければ答えてもらえませんかね。
 答えるだけの脳が残ってればの話ですけど。
 
 
 
・黒ゲンナイ

 今回は姿をほとんど表さず、裏で子供たちを翻弄する立場。高見の見物とはいいゴミ分ですね。
 ヒカリとホメオスタシスの亀裂(ヒカリの心の綻び?)につけこんで何かを仕掛け、暗黒進化を誘発させています。
 とうとう彼女にまで手を出すとは貴方、たったひとつのシンプルな理由で腰から上を吹っ飛ばされたいのですか?

 暗躍しすぎなところといい、女の子ばかり狙うところといい、四章からこっち印象度は最悪を更新し続けてます。
 本当は何者なのかまだわからないのですけど、個人的にコイツだけは有耶無耶にしてほしくないです。
 ぜひともマサル兄貴にブン殴られて、次元の彼方へ吹っ飛んでいって欲しい。兄貴いないけど。

 というかコイツ、この姿も実は「嫌がらせ」だったりするんじゃないかなぁ…むしろそうであってほしい。
 あとタケル、こんなヤツに「さん」付けは要りませんよ?
 
 
 
・ホメオスタシス

 あんた誰?
 いやマジで、誰ですかってぐらいキャラが違いません? 三章の時点からそう思ってたけど。

 その立場上、必ずしも子供たちの味方とは限らない。これについて自体はまだ理解できます。
 時として、彼らと意見が食い違う時もあるでしょう。普段あまり意図を伝えないのなら尚更です。
 リブートでおそらく四聖獣もいなくなった以上、懐刀であろうジエスモンにしか頼れない部分もありますね。

 これらを踏まえた上で、第一声がアレじゃスタッフは見識を疑われても仕方ありませんよ。
 前作を観ていないのではなく、観ても何を拾うべきか理解できてないか、拾う気がないとしか思えない。
 そこは「待ってください」とか「どうか攻撃をやめてください」からの、勝手を詫びる場面でしょうに……
 まさかとは思うけど「ホメオスタシス裏モード」みたいな小賢しい後付けのつもりじゃないですよね?

 …うん、三章の時点で気づくべきでしたね? アホは私か。
 
 
 
・オファニモンフォールダウンモード

 黒ゲンナイの仕掛けか、太一が生死不明になったのを見たヒカリが発動させた変な呪印の影響を受けて
 ダウンしてたはずのニャロモンが進化した姿。
 次の瞬間になぜかラグエルモンと合体して変な白いのになったんで、戦闘場面は全くありません。
 アニメ初登場だから多少は期待してた人もいたでしょうに、それすらも軽くぶっちぎる扱いのヒドさです。

 扱いがヒドいといえば、02夏映画でも確かにヒドい扱いでした。出番が超短いところまで同じだし。
 セラフィモン共々、その出現が黄金のデジメンタル出現のトリガーだったのですが、アレも唐突でした。
 なんで真似しなくていいところをマネるんですか? それとも偶然?

 あとホーリードラモンをどこへやった。確かに! 無印のゲームからそーゆー傾向はあったけど!
 
 
 
・????

 ラグエルモンとオファニモンFOが合体した変な白いの。天使版アポカリモンとでも言いましょうか。
 一章を見る前の私に「これはオファニモンとメイクーモン究極体の合体で、ラスボス候補だよ」と告げても
 「嘘だ! ジョナサン流の強がりだ!」と喚いて信じようとはしなかったでしょう。

 しっかしコレ、どうすんでしょうね。
 最終的には元に戻るとしても、それまでに相当やらかすのは確実な気がするんですけど……
 何がイヤって、あろうことかヒカリにその片棒を担がせてるってことなのですが。しかもほとんど前フリなしで。
 頼むからやめてくださいよ……やらかすなら一人でやらかしてろ、なんて言わせないでくださいよ……
 言っちゃいましたけど。ああ、言っちまった。もう止められない。

 ここからマシな流れに持ってゆくには、どうにかして二体をアポカリモン因子(?)から引っぺがすしかないかも。
 それからホメオスタシス陣営にお帰りいただいた上で、ダークマター状態になったコイツを袋叩きするのです。
 黒ゲンナイを潰しておくのも忘れずに。

 たぶんグダグダのまま終わるより、急にバタバタたたみ始める方が確率は高そうに思います。
 それでもグダグダ感は付いて回るでしょうけど。まるで呪いですな。
 
 
 
・エンディング

 今回はAimさんと宮崎歩さんのデュエットによる新曲バラード「アイコトバ」です。
 印象に残る旋律と、デジモンに長らく関わってきたお二人が紡ぎあげるボーカルに彩られた名曲。

 おそらくこの5章の唯一褒められる点は「EDがアイコトバだったこと」のみではないかと……
 
 
 
・最後に

 三行、もしくは漢字一文字でまとめられそうな内容でしたが、吐き出せるだけ吐き出した結果がこれだよ。
 完結までは見届けますけど、これ以上本作のBDを買うぐらいなら舞台版のDVDを買います。
 こんなことは初めてです…… デジアドファンとして、これ以上の屈辱はねえ……!
 ちくしょう! ハーマン…ちくしょう!

帰らざる夏の日:「超進化ステージ デジモンアドベンチャー tri.~8月1日の冒険~」

超進化ステージ デジモンアドベンチャー tri.~8月1日の冒険~を拝見しました。
急遽のことなのでやや簡易になりますが、雑感などを連ねたいと思います。
 
 
 

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デジモンアドベンチャーtri. 第四章「喪失」

★あらすじ

パートナーと再び巡り会うため、久しぶりにデジタルワールドへやってきた選ばれし子供たち。
探すほどもなく、進化を獲得する前の姿に戻ったパートナーたちと再会を果たします。
ぎこちないながらも再び距離を縮めてゆく中、空だけがピヨモンと想いを通わせられずにいました。

そんな中、以前のままの姿と記憶を保ったメイクーモンが現れます。
メイクーモンは独りでデジタルワールドを彷徨い、芽心を探し求めていました。
もとの世界へ戻る方法がわからぬ以上、一同はメイクーモンの捜索と確保を当面の目標としましたが
今度は突如としてムゲンドラモンが現れ、攻撃を仕掛けてきました。
メイクーモンが起こしたゆがみのおかげで助かりはしたものの、一行は離散の憂き目に遭ってしまいます。

ギアサバンナを彷徨う空とピヨモンの行く手に倒れていたのは、芽心でした。
メイクーモンを想っているうちにゲートが開き、デジタルワールドに引き込まれたのです。
パートナーとの繋がりを諦めきれない芽心に影響を受ける形で、徐々にピヨモンと交流を深めてゆく空。

ところが、やっと芽心とメイクーモンが再会したところでまたもムゲンドラモンが出現します。
率いるは、デジモンカイザーの姿をしたあの謎の男。正体を現した黒衣の姿は、ゲンナイと瓜二つでした。
ゆがみを通して危機を知った他の子供たちも空たちを守るため集結しますが、相手はあまりにも強大。
湖上に眠っていた巨船へ一時撤退するものの、絶体絶命の状況は誰の目にも明らかでした。

それでも敵の目を引きつけるため、パートナーとともに打って出る太一、ヤマト、ヒカリとそのパートナーたち。
が、湖から今度はメタルシードラモンが出現。状況はさらに悪化してゆきます。
必死にあがく太一とヤマトを見て強くなりたい、と強く願ったアグモンとガブモンは、ついに進化を果たします。
一気に究極体へと到達した二体。連携攻撃により、まずは眼前の荒ぶる海の王を打ち倒しました。

残りのメンバーはムゲンドラモン相手に大苦戦を強いられていましたが、空とピヨモンの心が遂に通じあい、
その進化の輝きは究極体ホウオウモンを誕生させるに至りました。
呼び水とするように光子郎がヘラクルカブテリモンを、そしてタケルも究極体セラフィモンを出現させます。
三体の連続攻撃によって、さしもの鋼鉄龍も遂に倒れるのでした。
しかしその間隙を縫って、黒衣の男の魔手が芽心とメイクーモンに迫っていたのです……

同じ頃、姫川マキもまたデジタルワールドに来ていました。
かつて犠牲になり復活もままならぬパートナー、バクモンとふたたび巡りあうため、彼女はイグドラシルと結託し
メイクーモンを利用してリブートを引き起こさせ、バクモンが消滅する前にまで世界を巻き戻したのでした。
しかし当然ながら、バクモンはマキを憶えていませんでした。それを実感したマキの瞳には、狂気が宿り……
 
 
 
★全体印象

第4章です。
ようやくマキが黒であり、謎の男こと黒ゲンナイもマサル兄貴にブッ飛ばされて構わないレベルの黒と確定。
この方々の暗躍がなくてもメイクーモンの出現によって大変なことになっていたかもしれませんが、それはそれ。
ひとまずマキを何とかして黒ゲンナイを潰すことが目標になっただけでも、随分と話が進んだ印象を受けます。
途中の分断展開は完全に無印のファイル島篇を意識してますね。空とピヨモンの辿り着いた先がギアサバンナとか。

しかし細かいことは後述するとしてこの構図、太一たちにとっては完全にトバッチリですよね。
ただでさえ尺がTVシリーズに比べて短いのにその中で「関係のやり直し」を迫られるのですから、構成にも優しくない。
無印や02のイメージのままだと完成していてドラマを描きにくいので、一旦リセットしたようにも見えてしまう。

というか、そんな程度のことが理由ならこれまで積み上げてきたものを放り出すにしちゃ軽すぎやしませんかね。
ファン心理としては、それだけのためにこんな状況を作られちゃたまったものじゃないというのが正直なところ。
最後あたりに前の記憶も戻ったりしたら「アレは一体なんだったんだ……」となりかねません。
今回で苦労して築き直したものまで軽くなってしまいそうで、かと言ってこのままというのも正直キツい。
困りました。どう転んでも納得できそうにありません。

細かいところへ目を向けても、端々に「?」と思わざるを得ないようなポイントが複数見受けられます。
このあたりは02組の存在が半ば抹消された扱いであるとか、今に始まったことではないのですけれど
今に至るまで積もり積もると頭を抱えたくなるというもの。絶妙にツボを外してる。
光子郎の烏龍茶ネタとか、まだ引っ張ってますけど最近は見るたんびに「そこじゃねえ」と思う始末。

引っ張るといえば、メイクーモン絡みもまだ引っ張るんですね。
いやそれは逆に言えばジックリ描いている、とも表現できるのですけど、肝心の芽心とメイクーモンの関係性が
今に至るまでイマイチ実感できないどころか、メイクーモン自身の謎と不安定性の描写が悪目立ちしてしまっている状態。
5章で挽回するのでしょうし、だから1章から出してたのでしょうけど、ちょっと小出しすぎな気が。もう4章ですぜ?

5章の時期は2017年としか決まっていませんが、秋くらいと見るのが妥当でしょうか。
6章は尺が伸びる可能性もあるし、来年の夏まで引っ張るかもしれませんね。先が見えてきました。
さて一体どうなるか…こっから良い展開を見せてくれれば、ある程度掌を返す準備はできてるんですけどね。

 
 
★キャラなど個別印象
 
 
 
・太一

 割とあっさりコロモンと馴染んでました。
 昔から結構ドライとか言われてはいますが、こういうふうに誰かと距離を縮めるのは得意ですからね。

 一方でメイクーモンに何がしてやれるのかと疑義を呈し、ヤマトに反論されたりもしていますが。
 それは人々とデジモンがどう共生してゆけばいいのか考えるようになったからであり、悩みの質が違うから……
 と捉えていた時期もあったのですけれど、そのへんの命題は今のところ宙ぶらりんです。
 単にある一面において慎重、ひいては臆病になっているのかもしれません。そしてそれは今も続いてる。

 5章のタイトルや黒ゲンナイの発言からまた扱う気はありそうな感じですけど、次はヒカリと芽心がメイン。
 6章までにハッキリした布石がないようだと、このまんま棚上げで終わってしまいかねません。
 というか、最後の方になってやっと「決めた。オレ、外交官になる!」的なことをいきなり言い出しそうなレベル。
 大丈夫かなぁ。そもそも、その未来につながるのかどうか。

 空との距離感はヤマトと同じくらい微妙です。
 それは彼女を時に友人ではなく、異性として意識してしまうからなのでしょうけど。
 
 
 
・ヤマト

 ツノモンと不器用同士、なんだかんだでうまくやってました。
 根っこは熱くても互いに慎重なところがあるので、さぐりさぐりに間合を取れたのかもしれません。
 反面で太一に空への対応をブン投げようとしたり、いささか慎重すぎる面も出してますが。
 というか君ら仮にも恋仲じゃなかったっけ。

 そーいえば中学の時点ですでに空と付き合いはじめてるはずなんですけど、相変わらず有耶無耶なままですね。
 少なくともこのtriにおいて、彼女と太一以上に親密であるとわかる描写はありません。
 詳しくは空の項へ譲るとして、3年の間に何があったのでしょうね。まさか何も無いことになってるとか?
 
 
 
・空

 今回のメイン担当。
 しかしながらピヨモンには後半まで拒絶され続けるわ、仲間にはその件で悩んでいることをイマイチ察してもらえないわ、
 黒ゲンナイにはセクハラされるわ、ムゲンドラモンには殺されかけるわで、割とろくな目に遭っていません。苦労性の宿命でしょうか。
 無印26話を思わせる場面も用意されてます。あっちほど派手に泣きはしませんが。

 彼女の心の力である「愛情」のマイナス面とはストレートに、その愛情が伝わらないこと… という意見を聞きます。
 確かに的を得ている意見ですし、前回からの大仕掛けに乗っける形でそこを表現したと言えるでしょう。
 あるいは、その展開をやるための逆算としてリブートという展開が生まれたのかもしれません(デジタマが先かピヨモンが先か論)。
 
 パートナーとの関係を描くことはシリーズにおいて最も大切な要素ですが、それ自体はtri開始時点ですでに盤石そのものでした。
 太一たちがどう変わろうと、パートナーたちは全くぶれずに忠誠を尽くしてくれます。いじらしいまでに忠実に。
 上の「伝わらない」状況を作るためには、一度これを壊す必要があった。全体印象ではああ書きましたが、そんな見方もありますね。

 ピヨモンに歩み寄り続けようとした空の姿勢は語弊を恐れずに言うなら、彼女のワガママかもしれません。
 向こうが自分をもう知らないのは当たり前、百も承知で、それでも解ってもらいたい。愛したい。愛されたい。
 ピヨモン自身の意志より、どうあっても今一度パートナーになるという彼女自身の意志を優先した行動です。つまり自分のための愛。
 ですがそれもまた、ひとつ上のステージへ登るための条件だったのかもしれません。はからずも3章のやり取りの通りに。

 上記は一歩間違えれば単なるエゴなのですが、ピヨモンがもう以前とは違うことを受け入れているところがポイントです。
 空は目の前の存在が自分の知っているピヨモンではないとどこかの時点(恐らくギアサバンナあたり)で心の底から思い知り、
 だけどその「同一だけど別の誰か」を否定はせず、背も向けず、諦めずにもう一度パートナーになろうとしていました。
 彼女のその行動自体がピヨモンの心に響き、再び手を取り合う原動力になったのでしょう。それは反撃の狼煙でもありました。

 さて実は私、空とピヨモンが究極進化するトリガーは恋愛がらみだと予想していたことがあります。
 ピヨモンとの関係が盤石である以上、そっちで攻めてくるんじゃないのかな…と。
 それはピヨモンを含めた皆に与える愛ではなく、特定の異性だけに与える彼女自身のための特別な愛。
 「ダイの大冒険」でヒュンケルがマァムに語ったような「他人に与える愛と自分のための愛」の違いというヤツです。

 3章においてピヨモンが「自分のことは?」と言っていたんで上記の予想を思い出したわけですが……
 それをやると太一とヤマトとの今の微妙な間柄を壊し「答え」を出さなきゃいけないのでどうやら回避したようですね。
 まあ、絶対やるだろうなと確信を得られるだけの展開は今までほとんど無かったので、その程度の予想だったのですけれど。
 今の流れでできることではないし、この流れになったことでもう無いなとさえ思ってましたもの。

 予想してたんならやってほしかったのか、と言われれば別にそうでもないのですが。
 この問題が微妙なのは知っていますが拘りが残ってるわけではないので、空が最初っから思いっ切りヤマトと恋仲であっても
 もう「02の流れから発展したんだな」程度のことしか感じなかったと思います。
 その展開だったら、上みたいな予想は始めからしなかったでしょうけど…いや待てよ、ヘタしたらもっと拗れるな。

 どちらにしても恋愛ネタ、しかも三角関係?は作品の主旨がブレるし、泥沼になりそうだしで不安要素だらけです。
 示唆する程度の段階から踏み込まなかった現スタッフは、そういう意味じゃ賢明といえます。
 サブ要素の補完は、我々ファンの役割ということなのかもしれません。
 
 
 
・光子郎

 前回スポットが当たったので抑えめですが、ピンチの割には3章よりも強さのある表情が多かったです。これはタケルも同様。
 参謀格として一度はムゲンドラモンを罠に嵌め、さらに再びヘラクルカブテリモンを出現させて勝利の一翼を担いました。
 テントモンも早い段階で光子郎の知識や知りたがる心に興味を示してましたし、やはり元から性格的相性が良いのでしょう。
 これでようやくアニメでギガブラスターを拝めたことになります。実に18年越し。
 …18年……だと……?
 
 
・ミミ

 持ち前のポジティブさで早々にパルモンの変化を受け入れ、改めて関係を作ってゆこうと努力表明していました。
 直前にはさすがに堪えたのか少し泣いていましたけれど、それで逆に事態を受け止める決心が強まったのだと思います。
 ああして素直に気持ちを表に出せるのは彼女の強みでしょう。逆に空は受け入れきれなくて、それがパートナーに伝わったのかも。
 
 
  
・丈

 意外に?滞りなくゴマモンと関係を戻していましたが、バトルでは特に出番なし。
 丈が調子のいいことを言ってゴマモンがツッこむという図式も、すでに復活してきています。
 
 
 
・タケル

 三章で下準備はいろいろできていたということなのでしょう、今回でいきなり究極進化を成功させました。
 パタモンに対する接し方もすでに「以前とは違う」ことを受け入れ、もう一度やり直すという強い決意を見せています。
 感染したパタモンをずっと見てきた立場であることと、芽心や光子郎とのやり取りがその決意を促したのでしょう。
 そのあたりは、ゲスト気味に再登場したエレキモンとの会話でもわかります。

 ちなみに、なぜかセラフィモンが必殺技を撃つとき技名を叫んでませんでした。
 ギガブラスターより手前の構図だったのに、何故…?
 
 
 
・ヒカリ

 真っ先にパートナーと馴染んでいました。このへんはもはや貫禄の域です。ピヨモン以外の警戒心を解くキッカケも作ってます。
 ホイッスルと同じ匂いという本能的、かつ強力な武器があってのことではありますが。
 あのホイッスル、なんで存在してるんでしょうね。現実世界のものだから、アレだけそのままだったのかな?

 バトルでは貢献度こそ低いものの、太一&ヤマトと共に囮になるという果敢な側面を披露しています。
 もっとも、見る限りでは単純に太一とヤマトが心配でついてきた図式っぽいのですけれど。
 結果として戦いの余波でピンチに陥ってしまいますが、プロットモンの進化で事なきを得ると同時に、テイルモンと再会しました。

 5章ではいよいよ究極進化のお鉢が回ってくるようですが、キービジュアルがなにやら不吉なムード。
 これはもしや、兄妹そろっての暗黒進化コース…?
 
 
 
・ピョコモン→ピヨモン

 パートナー組のメインを担当。
 他のパートナーたちが何だかんだと太一たちと馴染む中、なぜか最後まで空に懐こうとしませんでした。
 彼女にしては珍しく、大半の場面で目を吊り上げた表情ばかりです。

 本来の彼女はとても人懐っこく、早くから空に対して無条件の信頼を置いていました。
 しかしこの4章においては、非常にツンツンした態度が目立ちます。それこそキャラが違うレベル。
 以前のパートナーではないという顕著な例として描かれたのかもしれませんが、他のパートナーが大差ない中
 なぜ彼女だけがこんなに違うのかはよくわかりません。どうもお話の都合上というイメージが拭えない。

 ただ、よく思い出してみると空は当初「以前のピヨモン」を見ており、今のピヨモンを受け入れきれていない節があります。
 ピヨモンの方は「勝手に妄想を押し付けようとしている」と敏感に察知し、それで反抗的になってしまったのかもしれません。
 けれどギアサバンナの一件で空の涙を見たことにより、事情はともかくどれほど大切に想われているか肌で感じたのでしょう、
 少しずつ態度を軟化させていきました。

 最終的には絶対的不利にもかかわらず身を挺して仲間を守ろうとする空を、見かねたピヨモンが助けたことをキッカケに
 互いの心が再び通じ合うという図式になっており、これは割と無印4話の逆パターンです。
 あのときは空のほうが邪険な態度を取るときがあったのですが、危険をかえりみずに仲間を避難させようとするピヨモンを見かねて
 咄嗟にフォローへと入り、そのことが成熟期進化につながっていました。
 あれは空にとって忘れられない件ですし、無印においても名篇のひとつなのでこれを違うアプローチで辿ったのですね。
 
 
 
・ホウオウモン

 空とピヨモンが絆を取り戻したことで現れた聖獣型究極体。
 ワープ進化ではなく、バードラモンとガルダモンを経ての連続進化となります。
 続く形でテントモンとパタモンも究極進化しますが、こちらもキッチリ成熟期→完全体を経てのコース。
 このため、本編終盤は怒濤のバンクラッシュとなりました。

 ワープ進化というのは超進化シリーズを売るための特殊な進化でもあったので、該当するオモチャを持たない
 他のメンバーがワープ進化をすると、大人の事情的にいろいろややこしい事になるのでしょうか?
 別に映画合わせでそれ系のオモチャを売ってるわけじゃないはずだし、配慮の必要はないと思うのですが……
 いや本当のところはよくわからないんですけどね。1章につき1回だからしっかり見せてるだけとも言えるし。

 閑話休題。
 究極進化ということでさすがにその力は絶大であり、ムゲンドラモンとも互角に渡り合っていました。
 最後はヘラクルカブテリモンとセラフィモンの助成を受けての必殺技・スターライトエクスプロージョンで
 見事この強敵を討ち果たすに至っています。

 一方、戦いの中で空を放り落としてしまう場面がありました。
 その場は丈のフォローで無事に済んだものの、かなり荒っぽい飛行です。以前からすると考えにくい状況。
 いきなり究極体に進化したので、有り余るパワーをまだ制御しきれてなかったのかもしれません。
 ああ見えて結構一杯いっぱいだったとか?
 
 
 
・パートナーデジモンたちについて

 本来ならホメオスタシスとその配下であるゲンナイさん達があらかじめ仕込んでおいたので、教えられなくても太一たちを認識し
 すぐにパートナーとして馴染むことができたはず(テイルモンでさえ、誰かを待っていたことはずっと憶えていた)なのですが、
 リブートではなぜかそれが失われています。生まれるより前から太一たちを知っているはずなのに。
 現れた子供たちが本来とは違う姿だから、などというレベルではありません。本当に知らないのです。

 もしかしてリブートの際、なんらかの作用が働いて上記の誕生由来すら無かったことにされてしまったのでしょうか?
 それなのにバクモンは存在しているし、ダークマスターズもいるので時系列がよくわかりません。
 というより、そもそも外部からの侵略であるアポカリモンの介入自体が無かったことになったのでしょうかね。
 だからコロモンたちもパートナーとの繋がりというか、ヒモ付けを施されないまま誕生したとか。
 となると、ムゲンドラモンらはイグドラシルが何らかの手段でデータを確保していたコピーみたいなものなのでしょうかね。
 恐らくはインペリアルドラモンもです。02組の安否が気遣われるところ。
 
 けれど、太一たちはすべて憶えています。
 パートナーとの繋がりがたとえ最初は仕込まれたものだったとしても、もうそれは関係ありません。
 誰が何と言おうと、太一たち8人にとってパートナーと呼べるのはコロモンたち8体だけです。

 今回のリブートにひとつ意義があるとするなら、今度は自分の意志でパートナーになる道を選んだということであり、
 他の誰かの都合から始まったものではない、本当に自分たちだけの絆を繋ぎ直すところにあるのかもしれません。
 まあ上に書いたとおり、太一たちにとっては始まりなど関係ないのでしょうけど。

 しかしながら、ひとつ嫌な可能性にも思い至っています。
 もしも現状のデジタルワールドが本来の姿ではないとしたら、現状の彼らは全く同一でありながら別個体ではないか…と。
 テイマーズ世界ならともかく、デジアド世界だとイマイチしっくり来ない考え方ではありますが。 

 とはいえ、その場合は最終手段として「両方の統合」というものがあります。ドラクエ6状態。
 冷静に考えると「結局記憶が戻るってことじゃん」ですし、ンなことまでやってる尺があるとは思えませんが。
 
 
 
・芽心

 どうしてもメイクーモンのことを諦め切れず、太一たちが旅立った現場に足を運んだところ、そこでデジヴァイスが反応。
 本人もハッキリ意識しないうち、たった独りでデジタルワールドへ跳ばされるという大変な目に遭っています。
 すぐ空とピヨモンに発見されたからよかったものの、合流が遅れていたらどうなっていたことか。
 あるいは、他の選ばれし子供たちのデジヴァイスの位置座標をマーカーにする恰好で跳んだのかもしれませんが。

 というわけで暫くの間、空と行動することになります。
 ピヨモンが一時あてつけ気味に空でなく彼女寄りの行動を取っていたので、何とも居心地が悪そうでした。
 その一方、タケルや空の励ましや信頼を受けてパートナー、ひいては自分自身と向き合う決意を固めて来ただけあり
 悩む空へ感情を露にし、結果として激励を与える場面もあります。

 メイクーモンとの再会では威嚇を続けるメイクーモンに正面から向き合い、一度は背を向けようとしたと正直に吐露。
 それでもメイクーモンをパートナーとして求める決意を示すという、芯の強いところを披露しています。
 4章に入ってから空に発見されるまでの経緯が2行で語れる程度なので、心境の変化を追い切れないところはあるものの
 彼女のこの行動が空へ与えた影響は無視できないものがありそうです。

 終盤はムゲンドラモンとメタルシードラモンを太一たちが引き離している間、その場を動かずに様子を見ていましたが
 状況を黒ゲンナイに逆利用されて孤立無援へ陥り、首を謎の発光体に締め上げられて宙吊りにされ、意識を失ってしまう破目に。
 この際メガネにヒビが入ってしまったので、眼鏡キャラ的にはかなり危険な状況と言わざるを得ません。
 キービジュアルにも普通にいることだし、別に死んではいないでしょうけど。むしろ死んでたら度肝を抜かすレベル。

 しばらくは現実世界残留の立ち位置を利用して動くのかと思いましたが、別にそんなことはありませんでした。
 うっかり望月教授の存在を忘れそうになりますが、一度はキッチリ話し合ってほしいものです。
 
 
 
・メイクーモン→メイクラックモン

 リブートに巻き込まれたにもかかわらず、成熟期へ戻っただけで記憶をバッチリ保った状態でした。
 メイクラックモンから鎮静したような状態なんで、全く影響を受けていないわけじゃないのかもしれませんが。

 この特異点的な性質を黒ゲンナイに利用され、どうやらまだ何かしでかす破目になりそうです。
 ひょっとして現実世界とデジタルワールドが、これまでに無い規模で繋がってしまうのでしょうか?
 だとすれば、リブートはそのための下準備でしかないのかもしれません。

 このあたりは正直「ま、まだ引っ張るのか……」という感覚が拭えず。
 その割に芽心との関係性を現すものが過去に焦点を置きすぎていて、今どうなのか肌に伝わってきにくい。
 なんというか、芽心ともども今もって仲間というよりゲストキャラなんですよね。3章でやらかしたうえに
 そこへ芽心がろくに絡めていないというのも大きいものがありますし。

 太一たちからは仲間と認識してもらえてるみたいなんですが、一視聴者としてはまだこれからな印象なのです。
 5章を待つしかないですね。ヒカリと並行なんで、そのへんでまた新しい展開があればいいんですが。

 あと八神君、君らそんなに芽心たちを心配するんなら大輔たちのことももっと心配してあげようぜ…
 行方不明だってハッキリ聞いてはいないにしても、連絡取れないんですよ?
 このあたりはもうツッこむのも疲れましたけど。
 
 
 
・02組

 ムゲンドラモンとメタルシードラモンを黒ゲンナイが使役していたことで、一気に現状のヤバさが増した人達。
 もはや敵として出てこないのを祈るだけですね。そんな扱いにするくらいならもういっそ出さないでください頼みます。
 

 
・西島大吾

 マキの消息を追っているうちにハックモンと巡り会い、敵の目的とマキの行方を知るに至ります。
 以後の足跡は不明ですが、おそらくは絶賛奔走中のはず。

 ついに明かされたその素姓は元・選ばれし子供。4人いたというメンバーの一人です。
 学生時代、マキに恋心を抱いていたことも判明しました。これはまあ驚くようなことじゃないですが。
 マキ本人もけっこう満更じゃなかった感じなので、バクモンのことさえなければうまくいってたかも……

 ちなみにパートナーは不明です。残りの元・選ばれし子供3人がどこでどうしているのかも不明。
 
 
 
・姫川マキ

 選ばれし子供のひとりにして、ヒカリと同じくホメオスタシスの意志を宿せる霊媒体質。
 かつてダークマスターズと戦った際、そのホメオスタシスの導きでパートナーたちが四聖獣となったものの
 彼女のパートナーだけは進化を遂げず、合体攻撃の媒介となるような形で消滅してしまいました。
 しかも、どうやらデジタマとして再生しなかったようなのです。

 パートナーを失った心の傷から立ち直れぬまま大人になった彼女は少しずつ、少しずつ闇を拡大させたようです。
 それは、いかなる手段を使ってでもパートナーと再会するという我執でした。
 彼女の心の闇に目をつけたイグドラシルは結託を持ちかけ、メイクーモンを利用してリブートを引き起こさせます。
 デジタルワールドは内側と人間界、両方から揺さぶりをかけられてリブートを余儀なくされたことになります。

 どうりで、メイクーモンを保護しているという割に不自然な行動ばかりしてたわけですね。
 人間界側の隠れ急進派だと思ってた時期もありましたけど、そっち方向の過激派じゃなかったというわけだ。
 メイクーモンが2章でああなってしまったとき人知れず笑ったのは、計画が大きく進んだ喜びからだったのですね。

 というわけで彼女の実態はこれでもかというほどの「ダメな大人」であり、選ばれし子供の暗黒進化でした。
 彼女の一部はパートナーを失ったときから何も変わっていないのです。まるで時を止めてしまったように。
 そんな状態のまま大人になり、社会に揉まれて世渡りだけが上手くなってしまったのです。完全に歪んでる。
 加えて、もしイグドラシルに暗黒の種というかデジモンカイザー的な処置をされているのだとしたら……

 そんな背景への理解が釣り合わないほど、彼女のやらかした事は重すぎるのですが。
 パートナーにもう一度会いたいがために他の子供たちの絆を全部消してしまうとは、過去のどの悪役をも超える暴挙です。
 それがにどれほど恐ろしいことか理解できてないあたりに、今の彼女の視野狭窄ぶりが見て取れるのですけれど。
 おまけに「やらかそうとした」んじゃなくて「成功しちゃった」んですよね。
 このままパートナーたちがもとに戻らなかったら、彼女に批判やヘイトが集中しそうでたいへん心配です。
 triという作品全体の評価に関わるばかりか、へたすっと黒歴史扱いになって断絶と火種の源になってしまうかも……
 
 自分のことを憶えていないバクモンを全く受け入れられず、狂気の表情で揺さぶるさまは戦慄すらおぼえるダメさです。
 リブートを起こしたらどういうことになるか、よもや理解できてないとは思えないのに。
 空も、一歩間違えたらこの人のようになり果てていたのかもしれません。ひとつの対比ではあるのでしょう。
 こりゃ重症ですね。まともに戻ったら戻ったで遅すぎるし、前途多難そうです。
 
 
 
・バクモン

 マキのパートナーだったデジモン。進化するとメガドラモンになるようです。成熟期はエアドラモンかな?
 上記の経緯を経て消滅してしまい、マキは以後15年以上パートナーを喪失した状態になっていました。
 ある意味ではすべての元凶とも言えてしまう存在です。

 実はファンロンモンになってたんじゃないのかな、と思わないでもないのですけれど。
 ただ会うことはできなくなってしまって、マキの寂しさが偽の記憶を植え付けられる心の隙になってしまったとか。
 だとすると彼女はパートナーの意志をも裏切ってしまってたことになるので、あまりに救われませんけれど。
 妄執に走った報いがそれだとすれば、残酷すぎる話ではあります。

 中の人は石原夏織さん。「アイカツ!」の音城セイラ、「クロスアンジュ」のロザリー、
 「スクールガールストライカーズ」の美山椿芽と、活発で意志の強いタイプの女性を演じることが多い方です。
 割と声質が独特なので、聴き慣れれば判別しやすいかも。その意味ではパートナー向きですね。
 
 
 
・黒ゲンナイ

 イグドラシルのエージェントとおぼしき黒衣の男。クレジットでは謎の男のままです。ダークゲンナイと呼ぶ人も。
 ムゲンドラモンとメタルシードラモンを率い、遊びと称して選ばれし子供たちに襲いかかってきました。
 ゲンナイさんが身動きを取れない状態にあるらしいことと、この人物の関連性は定かではありません。

 顔も声もゲンナイさんそっくりですが、中身は比較すんのも憚られてしまうほどに排他的で暴力的、かつ嘲笑的。
 選ばれし子供たちのことを侮蔑するようなセリフが非常に目立つ、ファンにとっての歩く地雷原です。
 単純にキャラとして見ても嫌いなタイプですが、それを目指して造形されているのかもしれません。
 そんなのを若ゲンナイの顔にしてどこに需要があるのかは寡聞にして知りませぬが。

 私が一番嫌だと思ったのはアレですね。空を組み敷いたときにその頬をベロンと舐めたシーン。
 あの瞬間に、空ファン全員を敵に回したと言っても過言ではないと思います。
 triの太一たちは年少組含めて肉体的にはもう大人になりつつあるので、余計に悪い印象を受けてしまいます。
 ああコイツ、「そういう対象」としても空たちを見てるんだなと感じてしまってもういろいろと無理でした。
 こんなヤツに遠慮は要りません。いずれぜひ徹底的に叩きのめしてポッキリ折ってほしいもんです。

 今回はラストで怒濤の反撃がなされるのですが、コイツが暗躍しすぎててモヤモヤ感が消えないまま終わってます。
 たまに間抜けをさらしたりするのも、嘗められてるようでかえって印象がよくありません。
 何か「スマイルプリキュア」のジョーカーを思い出します。そういえばアイツもビューティの髪を舐めてた。
 あっちはもともとド悪役だから、まだマシですが。
 
 
 
・ムゲンドラモン

 黒ゲンナイに使役されるマシーン型究極体。前半から登場します。
 元ダークマスターズでもあるのですが、オリジナルと同一存在かは一切喋らないこともあって不明瞭。
 彼らが意志をほとんど示さないあたりに、黒ゲンナイの言葉の欺瞞が見え隠れしています。

 必殺のムゲンキャノンは一同分断の場面転換装置になったり、なにかと便利に使われていましたけれど
 イマイチ強力に見えないのは割と連発されてる割に、ほとんど被害を与えられてないせいでしょうか。
 直撃させるわけにはいかないので仕方ないんですけど、横からとはいえプチファイヤーで中和はちょっと…

 終盤、究極体3体の手をわずらわせたのは妥当な扱いです。むしろ頑張った方。
 空組、光子郎組、タケル組は無印でコイツと対峙しつつも歯が立たなかったのでリベンジ戦でもありますね。
 パートナーたちは憶えてないし、ムゲンドラモンに至っては自我があるかどうかさえ怪しいですが。
 
 
 
・メタルシードラモン

 ムゲンドラモンと同じく、黒ゲンナイに使役されるサイボーグ型究極体です。終盤手前に登場。
 元ダークマスターズというのも同じなら、まったく言葉を発しない点もいっしょです。

 湖の中から現れ、囮として打って出た太一組、ヤマト組、ヒカリ組を翻弄。
 しかしピンチに追い込まれたことがアグモンとガブモンの進化を促し、ウォーグレイモン&メタルガルルモンの
 二大究極体を向こうに回すことになります。これは、無印42話よりも子供たち側が有利な構図。
 その後は連携攻撃を食らい、ほとんどいいところが無いまま倒されました。
 犠牲を出さねば勝てなかったかつての戦いにくらべれば、だいぶ楽に決着をつけられたほうだといえます。

 出るのが遅いわ出番は短いわで、ダークマスターズとして見ると依然として扱いは良くありません。
 もともと声もヤマトの掛け持ちだったし、一番格下っぽいのですけれど。
 まともに戦ったら、本来はピノッキモンより強いんじゃないかと思うんですがねぇ……

 こうなると、次はピエモンとピノッキモンが出張ってくる番でしょうか。
 どんな扱いを受けるにせよ、喋らせてはもらえなさそうですが。
 
 
 
・ハックモン

 上述の通り大吾の前に現れ、謀略の真相がイグドラシルとマキの利害一致によるものであることと、
 メイクーモンが「世界を壊す鍵」であることを教えて去ってゆきました。
 わかってたんなら早く教えてやれよと言いたくなりますが、マキのデジタルワールド行きで
 ようやく事の確証を得た、ってところでしょうか。こういう場合、たいてい気付いた時には手遅れなのよね。

 立場的には中立であり、ホメオスタシスのエージェントであり、またゲンナイさんの代理人でもあるようです。
 ジエスモンとは同一存在とみて良いはずですが、なぜアルファモンと戦っていたのかは不明のまま。
 今回のことでアルファモンが敵側であり、02組を倒した本人である疑いがより一層強まったのは確かですけど。

 13番目のロイヤルナイツともあろうものが、あの変態黒ずくめの手下で終わるとも思えないのですが…
 
 
 
・イグドラシル

 ま た お ま え か
 
 
 
・エンディング

 今回はtri.バージョンのKeep On。
 原曲は私がデジアドにハマる最後の一押しというか。トドメをさされた曲なので思い入れも一入。
 今度のアレンジもなかなか素敵で、サビでは自然と下瞼が熱くなりました。好きなものはいつになっても好きだなぁ……
 この曲、歌詞がまたダークマスターズ戦を思い出させて良いんですわ。そこを見越してのムゲンドラモンとメタルシードラモンなのかな。
 
 
 
・その他

 ・ミートボールにこだわり過ぎる空
 ・終盤の空とピヨモンのやり取りはまるでプリキュアのよう が、状況のせいで「私のミートボール」が違う意味に聞こえるという意見も
  実際、本気で空のミンチが「できあがり!」になるところだったわけで……
 ・プチファイヤー万能説 ムゲンキャノンを中和し、メタルシードラモンの装甲の上からでもダメージを与えるぞ!
 ・周囲を扇状になぎ倒すムゲンドラモンの一撃の真下にいたけど平気だった太一たち 効果範囲の外だから安心だね!
 ・なぜか章を追うごとに濃くなる烏龍茶ネタ もういい…もういいんだ……
 ・光子郎が投影したテントモンの巨大映像にディカポルクを思い出したのは秘密
 ・連続進化バンク長すぎ問題 初出以外は省略じゃダメだったんでしょうか……
 ・芽心は割れたままなのか(メガネ本体説)
 ・…で、02組は…?(9割方諦めた顔)
 
 
 
・最後に

 面白いかそうでないかとは別のところで不満が多いという、奇妙な感覚です。無印ファンの宿命ですかね。
 triから入ったのならまた別の感想を持てたと思うんですけど、そんな自分は想像できそうにないという……
 もちろん最後まで見届けるしDVDも買いますけどね。これで展開が終わってほしくはないから。
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大山シュウ

Author:大山シュウ
更新記録や徒然、雑多感想などよしなに上げていきます。

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