帰らざる夏の日:「超進化ステージ デジモンアドベンチャー tri.~8月1日の冒険~」

超進化ステージ デジモンアドベンチャー tri.~8月1日の冒険~を拝見しました。
急遽のことなのでやや簡易になりますが、雑感などを連ねたいと思います。
 
 
 

続きを読む

デジモンアドベンチャーtri. 第四章「喪失」

★あらすじ

パートナーと再び巡り会うため、久しぶりにデジタルワールドへやってきた選ばれし子供たち。
探すほどもなく、進化を獲得する前の姿に戻ったパートナーたちと再会を果たします。
ぎこちないながらも再び距離を縮めてゆく中、空だけがピヨモンと想いを通わせられずにいました。

そんな中、以前のままの姿と記憶を保ったメイクーモンが現れます。
メイクーモンは独りでデジタルワールドを彷徨い、芽心を探し求めていました。
もとの世界へ戻る方法がわからぬ以上、一同はメイクーモンの捜索と確保を当面の目標としましたが
今度は突如としてムゲンドラモンが現れ、攻撃を仕掛けてきました。
メイクーモンが起こしたゆがみのおかげで助かりはしたものの、一行は離散の憂き目に遭ってしまいます。

ギアサバンナを彷徨う空とピヨモンの行く手に倒れていたのは、芽心でした。
メイクーモンを想っているうちにゲートが開き、デジタルワールドに引き込まれたのです。
パートナーとの繋がりを諦めきれない芽心に影響を受ける形で、徐々にピヨモンと交流を深めてゆく空。

ところが、やっと芽心とメイクーモンが再会したところでまたもムゲンドラモンが出現します。
率いるは、デジモンカイザーの姿をしたあの謎の男。正体を現した黒衣の姿は、ゲンナイと瓜二つでした。
ゆがみを通して危機を知った他の子供たちも空たちを守るため集結しますが、相手はあまりにも強大。
湖上に眠っていた巨船へ一時撤退するものの、絶体絶命の状況は誰の目にも明らかでした。

それでも敵の目を引きつけるため、パートナーとともに打って出る太一、ヤマト、ヒカリとそのパートナーたち。
が、湖から今度はメタルシードラモンが出現。状況はさらに悪化してゆきます。
必死にあがく太一とヤマトを見て強くなりたい、と強く願ったアグモンとガブモンは、ついに進化を果たします。
一気に究極体へと到達した二体。連携攻撃により、まずは眼前の荒ぶる海の王を打ち倒しました。

残りのメンバーはムゲンドラモン相手に大苦戦を強いられていましたが、空とピヨモンの心が遂に通じあい、
その進化の輝きは究極体ホウオウモンを誕生させるに至りました。
呼び水とするように光子郎がヘラクルカブテリモンを、そしてタケルも究極体セラフィモンを出現させます。
三体の連続攻撃によって、さしもの鋼鉄龍も遂に倒れるのでした。
しかしその間隙を縫って、黒衣の男の魔手が芽心とメイクーモンに迫っていたのです……

同じ頃、姫川マキもまたデジタルワールドに来ていました。
かつて犠牲になり復活もままならぬパートナー、バクモンとふたたび巡りあうため、彼女はイグドラシルと結託し
メイクーモンを利用してリブートを引き起こさせ、バクモンが消滅する前にまで世界を巻き戻したのでした。
しかし当然ながら、バクモンはマキを憶えていませんでした。それを実感したマキの瞳には、狂気が宿り……
 
 
 
★全体印象

第4章です。
ようやくマキが黒であり、謎の男こと黒ゲンナイもマサル兄貴にブッ飛ばされて構わないレベルの黒と確定。
この方々の暗躍がなくてもメイクーモンの出現によって大変なことになっていたかもしれませんが、それはそれ。
ひとまずマキを何とかして黒ゲンナイを潰すことが目標になっただけでも、随分と話が進んだ印象を受けます。
途中の分断展開は完全に無印のファイル島篇を意識してますね。空とピヨモンの辿り着いた先がギアサバンナとか。

しかし細かいことは後述するとしてこの構図、太一たちにとっては完全にトバッチリですよね。
ただでさえ尺がTVシリーズに比べて短いのにその中で「関係のやり直し」を迫られるのですから、構成にも優しくない。
無印や02のイメージのままだと完成していてドラマを描きにくいので、一旦リセットしたようにも見えてしまう。

というか、そんな程度のことが理由ならこれまで積み上げてきたものを放り出すにしちゃ軽すぎやしませんかね。
ファン心理としては、それだけのためにこんな状況を作られちゃたまったものじゃないというのが正直なところ。
最後あたりに前の記憶も戻ったりしたら「アレは一体なんだったんだ……」となりかねません。
今回で苦労して築き直したものまで軽くなってしまいそうで、かと言ってこのままというのも正直キツい。
困りました。どう転んでも納得できそうにありません。

細かいところへ目を向けても、端々に「?」と思わざるを得ないようなポイントが複数見受けられます。
このあたりは02組の存在が半ば抹消された扱いであるとか、今に始まったことではないのですけれど
今に至るまで積もり積もると頭を抱えたくなるというもの。絶妙にツボを外してる。
光子郎の烏龍茶ネタとか、まだ引っ張ってますけど最近は見るたんびに「そこじゃねえ」と思う始末。

引っ張るといえば、メイクーモン絡みもまだ引っ張るんですね。
いやそれは逆に言えばジックリ描いている、とも表現できるのですけど、肝心の芽心とメイクーモンの関係性が
今に至るまでイマイチ実感できないどころか、メイクーモン自身の謎と不安定性の描写が悪目立ちしてしまっている状態。
5章で挽回するのでしょうし、だから1章から出してたのでしょうけど、ちょっと小出しすぎな気が。もう4章ですぜ?

5章の時期は2017年としか決まっていませんが、秋くらいと見るのが妥当でしょうか。
6章は尺が伸びる可能性もあるし、来年の夏まで引っ張るかもしれませんね。先が見えてきました。
さて一体どうなるか…こっから良い展開を見せてくれれば、ある程度掌を返す準備はできてるんですけどね。

 
 
★キャラなど個別印象
 
 
 
・太一

 割とあっさりコロモンと馴染んでました。
 昔から結構ドライとか言われてはいますが、こういうふうに誰かと距離を縮めるのは得意ですからね。

 一方でメイクーモンに何がしてやれるのかと疑義を呈し、ヤマトに反論されたりもしていますが。
 それは人々とデジモンがどう共生してゆけばいいのか考えるようになったからであり、悩みの質が違うから……
 と捉えていた時期もあったのですけれど、そのへんの命題は今のところ宙ぶらりんです。
 単にある一面において慎重、ひいては臆病になっているのかもしれません。そしてそれは今も続いてる。

 5章のタイトルや黒ゲンナイの発言からまた扱う気はありそうな感じですけど、次はヒカリと芽心がメイン。
 6章までにハッキリした布石がないようだと、このまんま棚上げで終わってしまいかねません。
 というか、最後の方になってやっと「決めた。オレ、外交官になる!」的なことをいきなり言い出しそうなレベル。
 大丈夫かなぁ。そもそも、その未来につながるのかどうか。

 空との距離感はヤマトと同じくらい微妙です。
 それは彼女を時に友人ではなく、異性として意識してしまうからなのでしょうけど。
 
 
 
・ヤマト

 ツノモンと不器用同士、なんだかんだでうまくやってました。
 根っこは熱くても互いに慎重なところがあるので、さぐりさぐりに間合を取れたのかもしれません。
 反面で太一に空への対応をブン投げようとしたり、いささか慎重すぎる面も出してますが。
 というか君ら仮にも恋仲じゃなかったっけ。

 そーいえば中学の時点ですでに空と付き合いはじめてるはずなんですけど、相変わらず有耶無耶なままですね。
 少なくともこのtriにおいて、彼女と太一以上に親密であるとわかる描写はありません。
 詳しくは空の項へ譲るとして、3年の間に何があったのでしょうね。まさか何も無いことになってるとか?
 
 
 
・空

 今回のメイン担当。
 しかしながらピヨモンには後半まで拒絶され続けるわ、仲間にはその件で悩んでいることをイマイチ察してもらえないわ、
 黒ゲンナイにはセクハラされるわ、ムゲンドラモンには殺されかけるわで、割とろくな目に遭っていません。苦労性の宿命でしょうか。
 無印26話を思わせる場面も用意されてます。あっちほど派手に泣きはしませんが。

 彼女の心の力である「愛情」のマイナス面とはストレートに、その愛情が伝わらないこと… という意見を聞きます。
 確かに的を得ている意見ですし、前回からの大仕掛けに乗っける形でそこを表現したと言えるでしょう。
 あるいは、その展開をやるための逆算としてリブートという展開が生まれたのかもしれません(デジタマが先かピヨモンが先か論)。
 
 パートナーとの関係を描くことはシリーズにおいて最も大切な要素ですが、それ自体はtri開始時点ですでに盤石そのものでした。
 太一たちがどう変わろうと、パートナーたちは全くぶれずに忠誠を尽くしてくれます。いじらしいまでに忠実に。
 上の「伝わらない」状況を作るためには、一度これを壊す必要があった。全体印象ではああ書きましたが、そんな見方もありますね。

 ピヨモンに歩み寄り続けようとした空の姿勢は語弊を恐れずに言うなら、彼女のワガママかもしれません。
 向こうが自分をもう知らないのは当たり前、百も承知で、それでも解ってもらいたい。愛したい。愛されたい。
 ピヨモン自身の意志より、どうあっても今一度パートナーになるという彼女自身の意志を優先した行動です。つまり自分のための愛。
 ですがそれもまた、ひとつ上のステージへ登るための条件だったのかもしれません。はからずも3章のやり取りの通りに。

 上記は一歩間違えれば単なるエゴなのですが、ピヨモンがもう以前とは違うことを受け入れているところがポイントです。
 空は目の前の存在が自分の知っているピヨモンではないとどこかの時点(恐らくギアサバンナあたり)で心の底から思い知り、
 だけどその「同一だけど別の誰か」を否定はせず、背も向けず、諦めずにもう一度パートナーになろうとしていました。
 彼女のその行動自体がピヨモンの心に響き、再び手を取り合う原動力になったのでしょう。それは反撃の狼煙でもありました。

 さて実は私、空とピヨモンが究極進化するトリガーは恋愛がらみだと予想していたことがあります。
 ピヨモンとの関係が盤石である以上、そっちで攻めてくるんじゃないのかな…と。
 それはピヨモンを含めた皆に与える愛ではなく、特定の異性だけに与える彼女自身のための特別な愛。
 「ダイの大冒険」でヒュンケルがマァムに語ったような「他人に与える愛と自分のための愛」の違いというヤツです。

 3章においてピヨモンが「自分のことは?」と言っていたんで上記の予想を思い出したわけですが……
 それをやると太一とヤマトとの今の微妙な間柄を壊し「答え」を出さなきゃいけないのでどうやら回避したようですね。
 まあ、絶対やるだろうなと確信を得られるだけの展開は今までほとんど無かったので、その程度の予想だったのですけれど。
 今の流れでできることではないし、この流れになったことでもう無いなとさえ思ってましたもの。

 予想してたんならやってほしかったのか、と言われれば別にそうでもないのですが。
 この問題が微妙なのは知っていますが拘りが残ってるわけではないので、空が最初っから思いっ切りヤマトと恋仲であっても
 もう「02の流れから発展したんだな」程度のことしか感じなかったと思います。
 その展開だったら、上みたいな予想は始めからしなかったでしょうけど…いや待てよ、ヘタしたらもっと拗れるな。

 どちらにしても恋愛ネタ、しかも三角関係?は作品の主旨がブレるし、泥沼になりそうだしで不安要素だらけです。
 示唆する程度の段階から踏み込まなかった現スタッフは、そういう意味じゃ賢明といえます。
 サブ要素の補完は、我々ファンの役割ということなのかもしれません。
 
 
 
・光子郎

 前回スポットが当たったので抑えめですが、ピンチの割には3章よりも強さのある表情が多かったです。これはタケルも同様。
 参謀格として一度はムゲンドラモンを罠に嵌め、さらに再びヘラクルカブテリモンを出現させて勝利の一翼を担いました。
 テントモンも早い段階で光子郎の知識や知りたがる心に興味を示してましたし、やはり元から性格的相性が良いのでしょう。
 これでようやくアニメでギガブラスターを拝めたことになります。実に18年越し。
 …18年……だと……?
 
 
・ミミ

 持ち前のポジティブさで早々にパルモンの変化を受け入れ、改めて関係を作ってゆこうと努力表明していました。
 直前にはさすがに堪えたのか少し泣いていましたけれど、それで逆に事態を受け止める決心が強まったのだと思います。
 ああして素直に気持ちを表に出せるのは彼女の強みでしょう。逆に空は受け入れきれなくて、それがパートナーに伝わったのかも。
 
 
  
・丈

 意外に?滞りなくゴマモンと関係を戻していましたが、バトルでは特に出番なし。
 丈が調子のいいことを言ってゴマモンがツッこむという図式も、すでに復活してきています。
 
 
 
・タケル

 三章で下準備はいろいろできていたということなのでしょう、今回でいきなり究極進化を成功させました。
 パタモンに対する接し方もすでに「以前とは違う」ことを受け入れ、もう一度やり直すという強い決意を見せています。
 感染したパタモンをずっと見てきた立場であることと、芽心や光子郎とのやり取りがその決意を促したのでしょう。
 そのあたりは、ゲスト気味に再登場したエレキモンとの会話でもわかります。

 ちなみに、なぜかセラフィモンが必殺技を撃つとき技名を叫んでませんでした。
 ギガブラスターより手前の構図だったのに、何故…?
 
 
 
・ヒカリ

 真っ先にパートナーと馴染んでいました。このへんはもはや貫禄の域です。ピヨモン以外の警戒心を解くキッカケも作ってます。
 ホイッスルと同じ匂いという本能的、かつ強力な武器があってのことではありますが。
 あのホイッスル、なんで存在してるんでしょうね。現実世界のものだから、アレだけそのままだったのかな?

 バトルでは貢献度こそ低いものの、太一&ヤマトと共に囮になるという果敢な側面を披露しています。
 もっとも、見る限りでは単純に太一とヤマトが心配でついてきた図式っぽいのですけれど。
 結果として戦いの余波でピンチに陥ってしまいますが、プロットモンの進化で事なきを得ると同時に、テイルモンと再会しました。

 5章ではいよいよ究極進化のお鉢が回ってくるようですが、キービジュアルがなにやら不吉なムード。
 これはもしや、兄妹そろっての暗黒進化コース…?
 
 
 
・ピョコモン→ピヨモン

 パートナー組のメインを担当。
 他のパートナーたちが何だかんだと太一たちと馴染む中、なぜか最後まで空に懐こうとしませんでした。
 彼女にしては珍しく、大半の場面で目を吊り上げた表情ばかりです。

 本来の彼女はとても人懐っこく、早くから空に対して無条件の信頼を置いていました。
 しかしこの4章においては、非常にツンツンした態度が目立ちます。それこそキャラが違うレベル。
 以前のパートナーではないという顕著な例として描かれたのかもしれませんが、他のパートナーが大差ない中
 なぜ彼女だけがこんなに違うのかはよくわかりません。どうもお話の都合上というイメージが拭えない。

 ただ、よく思い出してみると空は当初「以前のピヨモン」を見ており、今のピヨモンを受け入れきれていない節があります。
 ピヨモンの方は「勝手に妄想を押し付けようとしている」と敏感に察知し、それで反抗的になってしまったのかもしれません。
 けれどギアサバンナの一件で空の涙を見たことにより、事情はともかくどれほど大切に想われているか肌で感じたのでしょう、
 少しずつ態度を軟化させていきました。

 最終的には絶対的不利にもかかわらず身を挺して仲間を守ろうとする空を、見かねたピヨモンが助けたことをキッカケに
 互いの心が再び通じ合うという図式になっており、これは割と無印4話の逆パターンです。
 あのときは空のほうが邪険な態度を取るときがあったのですが、危険をかえりみずに仲間を避難させようとするピヨモンを見かねて
 咄嗟にフォローへと入り、そのことが成熟期進化につながっていました。
 あれは空にとって忘れられない件ですし、無印においても名篇のひとつなのでこれを違うアプローチで辿ったのですね。
 
 
 
・ホウオウモン

 空とピヨモンが絆を取り戻したことで現れた聖獣型究極体。
 ワープ進化ではなく、バードラモンとガルダモンを経ての連続進化となります。
 続く形でテントモンとパタモンも究極進化しますが、こちらもキッチリ成熟期→完全体を経てのコース。
 このため、本編終盤は怒濤のバンクラッシュとなりました。

 ワープ進化というのは超進化シリーズを売るための特殊な進化でもあったので、該当するオモチャを持たない
 他のメンバーがワープ進化をすると、大人の事情的にいろいろややこしい事になるのでしょうか?
 別に映画合わせでそれ系のオモチャを売ってるわけじゃないはずだし、配慮の必要はないと思うのですが……
 いや本当のところはよくわからないんですけどね。1章につき1回だからしっかり見せてるだけとも言えるし。

 閑話休題。
 究極進化ということでさすがにその力は絶大であり、ムゲンドラモンとも互角に渡り合っていました。
 最後はヘラクルカブテリモンとセラフィモンの助成を受けての必殺技・スターライトエクスプロージョンで
 見事この強敵を討ち果たすに至っています。

 一方、戦いの中で空を放り落としてしまう場面がありました。
 その場は丈のフォローで無事に済んだものの、かなり荒っぽい飛行です。以前からすると考えにくい状況。
 いきなり究極体に進化したので、有り余るパワーをまだ制御しきれてなかったのかもしれません。
 ああ見えて結構一杯いっぱいだったとか?
 
 
 
・パートナーデジモンたちについて

 本来ならホメオスタシスとその配下であるゲンナイさん達があらかじめ仕込んでおいたので、教えられなくても太一たちを認識し
 すぐにパートナーとして馴染むことができたはず(テイルモンでさえ、誰かを待っていたことはずっと憶えていた)なのですが、
 リブートではなぜかそれが失われています。生まれるより前から太一たちを知っているはずなのに。
 現れた子供たちが本来とは違う姿だから、などというレベルではありません。本当に知らないのです。

 もしかしてリブートの際、なんらかの作用が働いて上記の誕生由来すら無かったことにされてしまったのでしょうか?
 それなのにバクモンは存在しているし、ダークマスターズもいるので時系列がよくわかりません。
 というより、そもそも外部からの侵略であるアポカリモンの介入自体が無かったことになったのでしょうかね。
 だからコロモンたちもパートナーとの繋がりというか、ヒモ付けを施されないまま誕生したとか。
 となると、ムゲンドラモンらはイグドラシルが何らかの手段でデータを確保していたコピーみたいなものなのでしょうかね。
 恐らくはインペリアルドラモンもです。02組の安否が気遣われるところ。
 
 けれど、太一たちはすべて憶えています。
 パートナーとの繋がりがたとえ最初は仕込まれたものだったとしても、もうそれは関係ありません。
 誰が何と言おうと、太一たち8人にとってパートナーと呼べるのはコロモンたち8体だけです。

 今回のリブートにひとつ意義があるとするなら、今度は自分の意志でパートナーになる道を選んだということであり、
 他の誰かの都合から始まったものではない、本当に自分たちだけの絆を繋ぎ直すところにあるのかもしれません。
 まあ上に書いたとおり、太一たちにとっては始まりなど関係ないのでしょうけど。

 しかしながら、ひとつ嫌な可能性にも思い至っています。
 もしも現状のデジタルワールドが本来の姿ではないとしたら、現状の彼らは全く同一でありながら別個体ではないか…と。
 テイマーズ世界ならともかく、デジアド世界だとイマイチしっくり来ない考え方ではありますが。 

 とはいえ、その場合は最終手段として「両方の統合」というものがあります。ドラクエ6状態。
 冷静に考えると「結局記憶が戻るってことじゃん」ですし、ンなことまでやってる尺があるとは思えませんが。
 
 
 
・芽心

 どうしてもメイクーモンのことを諦め切れず、太一たちが旅立った現場に足を運んだところ、そこでデジヴァイスが反応。
 本人もハッキリ意識しないうち、たった独りでデジタルワールドへ跳ばされるという大変な目に遭っています。
 すぐ空とピヨモンに発見されたからよかったものの、合流が遅れていたらどうなっていたことか。
 あるいは、他の選ばれし子供たちのデジヴァイスの位置座標をマーカーにする恰好で跳んだのかもしれませんが。

 というわけで暫くの間、空と行動することになります。
 ピヨモンが一時あてつけ気味に空でなく彼女寄りの行動を取っていたので、何とも居心地が悪そうでした。
 その一方、タケルや空の励ましや信頼を受けてパートナー、ひいては自分自身と向き合う決意を固めて来ただけあり
 悩む空へ感情を露にし、結果として激励を与える場面もあります。

 メイクーモンとの再会では威嚇を続けるメイクーモンに正面から向き合い、一度は背を向けようとしたと正直に吐露。
 それでもメイクーモンをパートナーとして求める決意を示すという、芯の強いところを披露しています。
 4章に入ってから空に発見されるまでの経緯が2行で語れる程度なので、心境の変化を追い切れないところはあるものの
 彼女のこの行動が空へ与えた影響は無視できないものがありそうです。

 終盤はムゲンドラモンとメタルシードラモンを太一たちが引き離している間、その場を動かずに様子を見ていましたが
 状況を黒ゲンナイに逆利用されて孤立無援へ陥り、首を謎の発光体に締め上げられて宙吊りにされ、意識を失ってしまう破目に。
 この際メガネにヒビが入ってしまったので、眼鏡キャラ的にはかなり危険な状況と言わざるを得ません。
 キービジュアルにも普通にいることだし、別に死んではいないでしょうけど。むしろ死んでたら度肝を抜かすレベル。

 しばらくは現実世界残留の立ち位置を利用して動くのかと思いましたが、別にそんなことはありませんでした。
 うっかり望月教授の存在を忘れそうになりますが、一度はキッチリ話し合ってほしいものです。
 
 
 
・メイクーモン→メイクラックモン

 リブートに巻き込まれたにもかかわらず、成熟期へ戻っただけで記憶をバッチリ保った状態でした。
 メイクラックモンから鎮静したような状態なんで、全く影響を受けていないわけじゃないのかもしれませんが。

 この特異点的な性質を黒ゲンナイに利用され、どうやらまだ何かしでかす破目になりそうです。
 ひょっとして現実世界とデジタルワールドが、これまでに無い規模で繋がってしまうのでしょうか?
 だとすれば、リブートはそのための下準備でしかないのかもしれません。

 このあたりは正直「ま、まだ引っ張るのか……」という感覚が拭えず。
 その割に芽心との関係性を現すものが過去に焦点を置きすぎていて、今どうなのか肌に伝わってきにくい。
 なんというか、芽心ともども今もって仲間というよりゲストキャラなんですよね。3章でやらかしたうえに
 そこへ芽心がろくに絡めていないというのも大きいものがありますし。

 太一たちからは仲間と認識してもらえてるみたいなんですが、一視聴者としてはまだこれからな印象なのです。
 5章を待つしかないですね。ヒカリと並行なんで、そのへんでまた新しい展開があればいいんですが。

 あと八神君、君らそんなに芽心たちを心配するんなら大輔たちのことももっと心配してあげようぜ…
 行方不明だってハッキリ聞いてはいないにしても、連絡取れないんですよ?
 このあたりはもうツッこむのも疲れましたけど。
 
 
 
・02組

 ムゲンドラモンとメタルシードラモンを黒ゲンナイが使役していたことで、一気に現状のヤバさが増した人達。
 もはや敵として出てこないのを祈るだけですね。そんな扱いにするくらいならもういっそ出さないでください頼みます。
 

 
・西島大吾

 マキの消息を追っているうちにハックモンと巡り会い、敵の目的とマキの行方を知るに至ります。
 以後の足跡は不明ですが、おそらくは絶賛奔走中のはず。

 ついに明かされたその素姓は元・選ばれし子供。4人いたというメンバーの一人です。
 学生時代、マキに恋心を抱いていたことも判明しました。これはまあ驚くようなことじゃないですが。
 マキ本人もけっこう満更じゃなかった感じなので、バクモンのことさえなければうまくいってたかも……

 ちなみにパートナーは不明です。残りの元・選ばれし子供3人がどこでどうしているのかも不明。
 
 
 
・姫川マキ

 選ばれし子供のひとりにして、ヒカリと同じくホメオスタシスの意志を宿せる霊媒体質。
 かつてダークマスターズと戦った際、そのホメオスタシスの導きでパートナーたちが四聖獣となったものの
 彼女のパートナーだけは進化を遂げず、合体攻撃の媒介となるような形で消滅してしまいました。
 しかも、どうやらデジタマとして再生しなかったようなのです。

 パートナーを失った心の傷から立ち直れぬまま大人になった彼女は少しずつ、少しずつ闇を拡大させたようです。
 それは、いかなる手段を使ってでもパートナーと再会するという我執でした。
 彼女の心の闇に目をつけたイグドラシルは結託を持ちかけ、メイクーモンを利用してリブートを引き起こさせます。
 デジタルワールドは内側と人間界、両方から揺さぶりをかけられてリブートを余儀なくされたことになります。

 どうりで、メイクーモンを保護しているという割に不自然な行動ばかりしてたわけですね。
 人間界側の隠れ急進派だと思ってた時期もありましたけど、そっち方向の過激派じゃなかったというわけだ。
 メイクーモンが2章でああなってしまったとき人知れず笑ったのは、計画が大きく進んだ喜びからだったのですね。

 というわけで彼女の実態はこれでもかというほどの「ダメな大人」であり、選ばれし子供の暗黒進化でした。
 彼女の一部はパートナーを失ったときから何も変わっていないのです。まるで時を止めてしまったように。
 そんな状態のまま大人になり、社会に揉まれて世渡りだけが上手くなってしまったのです。完全に歪んでる。
 加えて、もしイグドラシルに暗黒の種というかデジモンカイザー的な処置をされているのだとしたら……

 そんな背景への理解が釣り合わないほど、彼女のやらかした事は重すぎるのですが。
 パートナーにもう一度会いたいがために他の子供たちの絆を全部消してしまうとは、過去のどの悪役をも超える暴挙です。
 それがにどれほど恐ろしいことか理解できてないあたりに、今の彼女の視野狭窄ぶりが見て取れるのですけれど。
 おまけに「やらかそうとした」んじゃなくて「成功しちゃった」んですよね。
 このままパートナーたちがもとに戻らなかったら、彼女に批判やヘイトが集中しそうでたいへん心配です。
 triという作品全体の評価に関わるばかりか、へたすっと黒歴史扱いになって断絶と火種の源になってしまうかも……
 
 自分のことを憶えていないバクモンを全く受け入れられず、狂気の表情で揺さぶるさまは戦慄すらおぼえるダメさです。
 リブートを起こしたらどういうことになるか、よもや理解できてないとは思えないのに。
 空も、一歩間違えたらこの人のようになり果てていたのかもしれません。ひとつの対比ではあるのでしょう。
 こりゃ重症ですね。まともに戻ったら戻ったで遅すぎるし、前途多難そうです。
 
 
 
・バクモン

 マキのパートナーだったデジモン。進化するとメガドラモンになるようです。成熟期はエアドラモンかな?
 上記の経緯を経て消滅してしまい、マキは以後15年以上パートナーを喪失した状態になっていました。
 ある意味ではすべての元凶とも言えてしまう存在です。

 実はファンロンモンになってたんじゃないのかな、と思わないでもないのですけれど。
 ただ会うことはできなくなってしまって、マキの寂しさが偽の記憶を植え付けられる心の隙になってしまったとか。
 だとすると彼女はパートナーの意志をも裏切ってしまってたことになるので、あまりに救われませんけれど。
 妄執に走った報いがそれだとすれば、残酷すぎる話ではあります。

 中の人は石原夏織さん。「アイカツ!」の音城セイラ、「クロスアンジュ」のロザリー、
 「スクールガールストライカーズ」の美山椿芽と、活発で意志の強いタイプの女性を演じることが多い方です。
 割と声質が独特なので、聴き慣れれば判別しやすいかも。その意味ではパートナー向きですね。
 
 
 
・黒ゲンナイ

 イグドラシルのエージェントとおぼしき黒衣の男。クレジットでは謎の男のままです。ダークゲンナイと呼ぶ人も。
 ムゲンドラモンとメタルシードラモンを率い、遊びと称して選ばれし子供たちに襲いかかってきました。
 ゲンナイさんが身動きを取れない状態にあるらしいことと、この人物の関連性は定かではありません。

 顔も声もゲンナイさんそっくりですが、中身は比較すんのも憚られてしまうほどに排他的で暴力的、かつ嘲笑的。
 選ばれし子供たちのことを侮蔑するようなセリフが非常に目立つ、ファンにとっての歩く地雷原です。
 単純にキャラとして見ても嫌いなタイプですが、それを目指して造形されているのかもしれません。
 そんなのを若ゲンナイの顔にしてどこに需要があるのかは寡聞にして知りませぬが。

 私が一番嫌だと思ったのはアレですね。空を組み敷いたときにその頬をベロンと舐めたシーン。
 あの瞬間に、空ファン全員を敵に回したと言っても過言ではないと思います。
 triの太一たちは年少組含めて肉体的にはもう大人になりつつあるので、余計に悪い印象を受けてしまいます。
 ああコイツ、「そういう対象」としても空たちを見てるんだなと感じてしまってもういろいろと無理でした。
 こんなヤツに遠慮は要りません。いずれぜひ徹底的に叩きのめしてポッキリ折ってほしいもんです。

 今回はラストで怒濤の反撃がなされるのですが、コイツが暗躍しすぎててモヤモヤ感が消えないまま終わってます。
 たまに間抜けをさらしたりするのも、嘗められてるようでかえって印象がよくありません。
 何か「スマイルプリキュア」のジョーカーを思い出します。そういえばアイツもビューティの髪を舐めてた。
 あっちはもともとド悪役だから、まだマシですが。
 
 
 
・ムゲンドラモン

 黒ゲンナイに使役されるマシーン型究極体。前半から登場します。
 元ダークマスターズでもあるのですが、オリジナルと同一存在かは一切喋らないこともあって不明瞭。
 彼らが意志をほとんど示さないあたりに、黒ゲンナイの言葉の欺瞞が見え隠れしています。

 必殺のムゲンキャノンは一同分断の場面転換装置になったり、なにかと便利に使われていましたけれど
 イマイチ強力に見えないのは割と連発されてる割に、ほとんど被害を与えられてないせいでしょうか。
 直撃させるわけにはいかないので仕方ないんですけど、横からとはいえプチファイヤーで中和はちょっと…

 終盤、究極体3体の手をわずらわせたのは妥当な扱いです。むしろ頑張った方。
 空組、光子郎組、タケル組は無印でコイツと対峙しつつも歯が立たなかったのでリベンジ戦でもありますね。
 パートナーたちは憶えてないし、ムゲンドラモンに至っては自我があるかどうかさえ怪しいですが。
 
 
 
・メタルシードラモン

 ムゲンドラモンと同じく、黒ゲンナイに使役されるサイボーグ型究極体です。終盤手前に登場。
 元ダークマスターズというのも同じなら、まったく言葉を発しない点もいっしょです。

 湖の中から現れ、囮として打って出た太一組、ヤマト組、ヒカリ組を翻弄。
 しかしピンチに追い込まれたことがアグモンとガブモンの進化を促し、ウォーグレイモン&メタルガルルモンの
 二大究極体を向こうに回すことになります。これは、無印42話よりも子供たち側が有利な構図。
 その後は連携攻撃を食らい、ほとんどいいところが無いまま倒されました。
 犠牲を出さねば勝てなかったかつての戦いにくらべれば、だいぶ楽に決着をつけられたほうだといえます。

 出るのが遅いわ出番は短いわで、ダークマスターズとして見ると依然として扱いは良くありません。
 もともと声もヤマトの掛け持ちだったし、一番格下っぽいのですけれど。
 まともに戦ったら、本来はピノッキモンより強いんじゃないかと思うんですがねぇ……

 こうなると、次はピエモンとピノッキモンが出張ってくる番でしょうか。
 どんな扱いを受けるにせよ、喋らせてはもらえなさそうですが。
 
 
 
・ハックモン

 上述の通り大吾の前に現れ、謀略の真相がイグドラシルとマキの利害一致によるものであることと、
 メイクーモンが「世界を壊す鍵」であることを教えて去ってゆきました。
 わかってたんなら早く教えてやれよと言いたくなりますが、マキのデジタルワールド行きで
 ようやく事の確証を得た、ってところでしょうか。こういう場合、たいてい気付いた時には手遅れなのよね。

 立場的には中立であり、ホメオスタシスのエージェントであり、またゲンナイさんの代理人でもあるようです。
 ジエスモンとは同一存在とみて良いはずですが、なぜアルファモンと戦っていたのかは不明のまま。
 今回のことでアルファモンが敵側であり、02組を倒した本人である疑いがより一層強まったのは確かですけど。

 13番目のロイヤルナイツともあろうものが、あの変態黒ずくめの手下で終わるとも思えないのですが…
 
 
 
・イグドラシル

 ま た お ま え か
 
 
 
・エンディング

 今回はtri.バージョンのKeep On。
 原曲は私がデジアドにハマる最後の一押しというか。トドメをさされた曲なので思い入れも一入。
 今度のアレンジもなかなか素敵で、サビでは自然と下瞼が熱くなりました。好きなものはいつになっても好きだなぁ……
 この曲、歌詞がまたダークマスターズ戦を思い出させて良いんですわ。そこを見越してのムゲンドラモンとメタルシードラモンなのかな。
 
 
 
・その他

 ・ミートボールにこだわり過ぎる空
 ・終盤の空とピヨモンのやり取りはまるでプリキュアのよう が、状況のせいで「私のミートボール」が違う意味に聞こえるという意見も
  実際、本気で空のミンチが「できあがり!」になるところだったわけで……
 ・プチファイヤー万能説 ムゲンキャノンを中和し、メタルシードラモンの装甲の上からでもダメージを与えるぞ!
 ・周囲を扇状になぎ倒すムゲンドラモンの一撃の真下にいたけど平気だった太一たち 効果範囲の外だから安心だね!
 ・なぜか章を追うごとに濃くなる烏龍茶ネタ もういい…もういいんだ……
 ・光子郎が投影したテントモンの巨大映像にディカポルクを思い出したのは秘密
 ・連続進化バンク長すぎ問題 初出以外は省略じゃダメだったんでしょうか……
 ・芽心は割れたままなのか(メガネ本体説)
 ・…で、02組は…?(9割方諦めた顔)
 
 
 
・最後に

 面白いかそうでないかとは別のところで不満が多いという、奇妙な感覚です。無印ファンの宿命ですかね。
 triから入ったのならまた別の感想を持てたと思うんですけど、そんな自分は想像できそうにないという……
 もちろん最後まで見届けるしDVDも買いますけどね。これで展開が終わってほしくはないから。

デジモンアドベンチャーtri. 第三章「告白」

今回も早々に鑑賞はしたのですが、いろいろ予定が重なったうえにアプモンが始まったりで、
感想を打つのが大幅に遅れてしまいました。

今回はいささか感情的な文章も目立つのですが、なるべく正直な感想を書いた上での結果なので
なにとぞご容赦願えればと思います。

続きを読む

デジモンアドベンチャーtri. 第二章「決意」

第二章も早々に見てまいりましたので、印象をずらっと羅列します。
例によってネタバレの大盤振る舞いなので、ご注意ください。

続きを読む

デジモンアドベンチャーtri. 第一章「再会」

デジモンアドベンチャーtri.を見てまいりました。
さっそくレビューというか、見て感じたことを羅列してゆこうと思います。

例によって盛大にネタバレしてるので、なにとぞご注意ください。

続きを読む

プロフィール

大山シュウ

Author:大山シュウ
更新記録や徒然、雑多感想などよしなに上げていきます。

pixiv
最新記事
最新コメント
Twitter
月別アーカイブ
カテゴリ
最新トラックバック
検索フォーム
リンク
QRコード
QRコード